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ぼたもちとおはぎの違いを見分ける4つのポイントとは!

秋のおはぎ
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ぼたもちとおはぎの違いを見分ける4つのポイント

私は甘いものが好きで近くのスーパーによく買い物に出かけます。

和菓子のコーナーで必ず売られているのは、つぶが残ったもち米を、つぶあんでくるんだもので名前は「おはぎ」。

このスーパーでは、ぼたもち(牡丹餅)とおはぎ(お萩)を区別することなく、1年を通しておはぎとして販売しています。

おいしければ名前にこだわる必要がないという方も多いと思いますが、ぼたもちとおはぎは別物。

そこでこの記事では、ぼたもちとおはぎの違いを見分ける4つのポイントをご紹介することにしました。

なお、ぼたもちとおはぎは昔から親しまれてきたもので違いについても諸説ありますが、ここでは一般的に言われていることを中心にお伝えしていきます。

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ぼたもちとおはぎの違い1 季節

ぼたもちとおはぎの最大の違いは季節です。

春に売られるのがぼたもち(牡丹餅)、秋に売られているのがおはぎ(お萩)です。

春は牡丹の花が咲き、秋は萩の花が咲きます。

そこで、牡丹の花に見立てて作られたのがぼたもちで、萩の花に見立てて作られたのがおはぎです。

なお、ぼたもちは春のお彼岸、おはぎは秋のお彼岸に食べることが多いと思います。

ぼたもちが春、おはぎは秋。ぼたもちもおはぎも季節の食べ物として知られていますが、さらにお彼岸と限定する場合もあります。

ぼたもちやおはぎがどうしてお彼岸と結びついたのかははっきりとはしていません。

ただ、あんこの原料となる小豆の赤色には災難除けの効果があると信じられ、それが先祖の供養と結びついたと考えられています。

ぼたもちとおはぎの違い2 大きさと形

ぼたもち(牡丹餅)は牡丹の花に見立てたものですが、牡丹は大きく丸い花を咲かせます。したがって、それを模したぼたもちは丸型で大きく作られます。

一方、おはぎ(お萩)は萩の花に見立てたもので、萩は小ぶりで細長い花を咲かせます。
そのため、おはぎは細長く作られ(俵型)で小ぶりという特徴があります。

ぼたもちとおはぎの違い3 あんこ

あんこは、つぶあんとこしあんがあります。

ぼたもちとおはぎではあんこにも違いがあり、ぼたもちはこしあん、おはぎはつぶあんが一般的です。

あんこの原料となる小豆は秋に収穫されます。

収穫後、冬を越した小豆は皮が固くなっているため表皮を除いてあんこを作ります。そのため、春のぼたもちはこしあんで作られます。

一方、収穫したばかりの小豆は柔らかいため皮も一緒につぶすことができます。そのため、秋のおはぎはつぶあんで作られています。

もっとも、最近の小豆は品種改良が行われ、保存技術も進歩していることから、こうした違いは目立たなくなっています。

ぼたもちとおはぎの違い4 もち米

ぼたもちとおはぎは、もち米を使うのが一般的です。

ただし、春のぼたもちはもち米の形が見えなくなるまでついた「お餅」であるのに対して、秋のおはぎはもち米の粒を残しているのが特徴です。

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ぼたもちとおはぎの歴史

春のお彼岸にぼたもち、秋のお彼岸におはぎを食べる習慣は江戸時代に始まったと考えられています。

お彼岸でご先祖様を慰めるため、ぼたもちやおはぎを捧げるようになったとされます。

また、今でも「暑さ寒さも彼岸まで」と言われていますが、春のお彼岸は農作業が始まる時期、秋のお彼岸は収穫をする時期です。

そこで収穫をもたらす神様を迎えるために春にぼたもち、収穫を感謝するために秋におはぎを作ったといわれています。

ぼたもちもおはぎも本来はご先祖様や神様にお供えするもので、私達が食べるためだけに作られたものではないようです。

ぼたもちとおはぎ その他

春はぼたもち(牡丹餅)、秋はおはぎ(お萩)が有名ですが、では夏や冬には何もないのでしょうか。

実は、夏には夜船、冬には北窓といった、ぼたもちやおはぎによく似た食べ物があります。

夏の夜船(よふね)

夜船のあんこはこしあん、形は俵型、もち米の粒を残しているのが特徴です。

夜船の名前の由来は、もち米の粒を残している点にあります。

夜船はもち米の粒を残すために、臼や杵を使わずすりこ木などでもち米をつぶしていきます。

これを「撞き知らず」(つきしらず)と言いますが、転じて「着き知らず」。着き知らずが、静かにやってきて、いつ到着したかわからない夜船になったと伝えられています。

冬の北窓(きたまど)

北窓のあんこは粒あんで、もち米の粒を残しているのが特徴です。形についてはっきりとしたことはわかりませんでした。

北窓の名前の由来は、もち米の粒を残している点にあります。

北窓はもち米の粒を残すために、臼や杵を使わずすりこ木などでもち米をつぶしていきます。

これを「撞き知らず」(つきしらず)と言いますが、転じて「月知らず」。月知らずが、北窓からは月を見ることができないということで北窓になったと伝えられています。

 
名称季節大きさと形あんこもち米
ぼたもち(牡丹餅)大きめの丸型こしあんお餅(粒を残さない)
夜船小ぶりの俵型こしあん粒を残す
おはぎ(お萩)小ぶりの俵型つぶあん粒を残す
北風つぶあん粒を残す

まとめ

秋のおはぎ
この記事では、ぼたもち(牡丹餅)とおはぎ(お萩)の見分け方とはということで、4つのポイントから違いをご紹介してきました。

また、記事の後半では夏の夜船や冬の北窓についても簡単にご紹介しました。

季節ごとに名前や作り方に違いがあるとはいえ、ぼたもちやおはぎは基本的には同じ和菓子です。

もっとも今でも知られているのはぼたもちやおはぎで、夜船や北風の知名度は高くありません。

これは、ぼたもちやおはぎがお彼岸に結び付いた行事食になっているためではないでしょうか。

また、ぼたもちやおはぎは歴史的にも古い食べ物であるため、地域ごとにさらに別名があったり、作り方にも差異があったりもします。

この記事でご紹介したのはよく知られた説をまとめたものですが、地域によってはまったく異なる見解があるかもしれないですね。

 
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