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ちまきと柏餅の由来とは
この記事では、ちまきと柏餅の由来についてご紹介します。あわせて、端午の節句にちまきと柏餅を食べるようになった由来についてもお伝えします。
端午の節句は江戸時代以降、男の子の成長を願う節句と言われてきました。
そのため、今でも5月5日の端午の節句に、五月人形や鯉のぼりを飾ったり、菖蒲湯に入る習慣が残っています。
ところで、端午の節句に食べることが習慣となっているものがあります。それがちまきと柏餅です。
どうして、ちまきや柏餅という食べ物が生まれたのでしょうか。なぜ、端午の節句にちまきや柏餅を食べるようになったのでしょうか。
ちまきと柏餅、それぞれについて由来などをご紹介していきたいと思います。
ちまき(粽)の由来
ちまき(粽)は、もちを笹の葉などで包んだものです。
もちと書きましたが、地域によっては餅ではなく団子などを用いることもあります。また、葉も笹ではなく竹やわらなどを使うこともあるようです。
ちまきは中国より伝来したと言われています。したがって、ちまきの由来は中国の歴史の中にあるようです。
ちまきの由来は、中国の戦国時代まで遡ります。
中国の戦国時代、楚の国の詩人屈原(くつげん、紀元前343年1月~紀元前278年5月5日)が川に身を投げ自殺をします。
そのとき、川に棲む魚が屈原の遺骸を食べないように、魚の餌として団子のようなものを入れたものが、ちまきの由来と考えられています。
また別の説では、民衆が屈原の命日に屈原が身を投げた川にちまきを投げ入れたり、ちまきを食べて偲んだ。
このことが、ちまきの由来とも言われています。
当初、川に投げ入れていたのは、米の飯を笹の葉で包んだもの、あるいは米を竹筒に入れたものであったようです。
その後、中国を統一した漢の武帝(ぶてい、紀元前141年~紀元前87年)の時代に、現在のちまきの原型ができたと考えられています。
ちまきの由来としてはいくつかの説があるようですが、何れにしても屈原の死がちまきの由来に深く関わっているのは間違いがないようです。
なお、屈原が亡くなったのは5月5日。そのため、中国では端午の節句にちまきを食べる習慣が今でもあるようです。
ちまきが日本に伝わったのは10世紀の頃。
中国のちまきの由来にしたがって、日本でも端午の節句にちまきを食べる習慣が根付いたと言われています。
ちまきの由来のまとめ
★ ちまきは、中国の戦国時代に生まれた。
★ ちまきの誕生は、楚の国の詩人屈原が深く関わっている。
★ 中国では端午の節句にちまきを食べる習慣があった。
★ 日本も中国の風習を受け継ぎ5月5日にちまきを食べるようになった。
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柏餅の由来とは
柏餅は、餡(あん)を二つ折りにしたしんこ餅でくるみ、さらに柏の葉で包んだものです。
しんこ餅は、上新粉と片栗粉を混ぜてつくった餅です。また、餡は小豆あんや味噌あんが代表的ですが、現在はさまざまな餡も用いられています。
さて柏餅の由来ですが、柏餅はちまきのような歴史的故事ではなく、柏の葉にあるようです。
柏は古来より神聖な木とされていました。また、柏の葉は新芽が育つまでは古い葉が落ちないという特性があります。
新芽が出ないと古い葉が落ちないことが、家系が途切れないにつながり、転じて子孫繁栄に結び付いています。
また、子孫繁栄は世継ぎの健やかな成長を願うということにつながることから、柏餅は端午の節句の縁起のいい食べ物として定着をしています。
柏餅の由来のまとめ
★ 柏の木は神聖なものとされていた。
★ 柏の葉には子孫繁栄という意味があった。
★ 子孫繁栄が子の健やかな成長につながり端午の節句に柏餅を食べるようになった。
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さいごに
この記事ではちまきと柏餅の由来や、端午の節句にちまきや柏餅を食べる意味について簡単にお伝えしました。ところで柏餅は関東では一般的だけど、関西ではそれほどの馴染みがないという話を聞いたことがあります。
その原因はどうやら柏の木の植生にあるようです。柏は比較的寒冷な気候を好むため、昔は関西以西ではあまり自生していなかったようです。
端午の節句に柏餅を食べるのは東日本が中心。
それが江戸時代の後期、九代将軍徳川家重の頃、全国に広がったものと考えられています。
そのため、今でも関西で端午の節句に食べるのは「ちまき」が中心。関東で端午の節句に食べるのは「柏餅」が中心という説があります。
私自身は関西地方で生活したことがないので、関西で一般的なのがちまきなのか柏餅なのかはわかりません。
しかし、関東に居るとやはり柏餅が中心であることは実感します。
ちまきは端午の節句にどうにか見かけることができるのに対して、柏餅は端午の節句に限らず1年中見かけることができる。
流通が発達した現代でも、昔からの習慣は根強いものがあるのでしょうか。
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