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梅雨は4種類
梅雨で思いつくのは毎年6月から7月にかけての長雨。しかし日本には四季があり、それぞれの季節に梅雨に似た長雨の季節があります。梅雨といえば夏の始めの長雨があまりにも有名ですが、梅雨の種類は季節ごとに4種類もあるようです。
その4種類の梅雨を順番にご紹介すると、菜種梅雨、梅雨、すすき梅雨、山茶花梅雨になります。
この記事では1年の中で4種類ある梅雨と、それぞれの時期や特徴についてご紹介します。
梅雨の種類その1 菜種梅雨の時期と特徴
菜種梅雨の時期は、概ね3月下旬から4月上旬までです。
季節でいえば菜の花の咲くころということで菜種梅雨という名称が用いられています。
また、菜種梅雨の時期は花の咲く時期と重なるため「催花雨」(さいかう)という名前でも知られています。
冬の間、日本列島を覆っていた移動性高気圧が北へ偏ります。
そして移動性高気圧の縁に沿うような形で前線が停滞して、雨が降りやすくなります。
菜種梅雨は前線が発生する場所での長雨のため、太平洋沿岸でよくみられる現象です。
したがって、太平洋沿岸でも菜種梅雨が見られるのは関東までで、東北地方より北ではあまり見られないという特徴があります。
また、菜種梅雨は曇りや雨などがすっきりとしない日が続くという特徴があります。
雨ばかりが何日も続いたり、あるいはゲリラ豪雨などはあまり見ることがありません。
菜種梅雨は期間も比較的短く、場所も限定的。しかも雨ばかりが何日も続くわけではないという特徴があります。
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梅雨の種類その2 梅雨の時期と特徴
梅雨の種類は4つありますが、何といっても代表的なのが5月中旬から7月下旬まで続く「梅雨」です。
梅雨の期間が長いのは日本列島が南北に細長いため。
南の沖縄の梅雨入りが最も早く、5月中旬から梅雨が始まります。
梅雨入りは桜前線と同じように少しずつ北上し、たとえば関東地方などでは6月中旬頃が梅雨入りとなります。
梅雨の期間は梅雨入りから梅雨明けまで概ね40日間。
関東地方が梅雨入りしてしばらくすると沖縄が梅雨明けとなる。例年だとこのような感じです。
梅雨の発生メカニズムは複雑ですが、簡単に言えば5月中旬に南西諸島あたりで発生した梅雨前線が太平洋高気圧で北に押し出され、その前線付近で雨が降り続くというものです。
梅雨が北上を続け梅雨前線が通り過ぎると、その地域の梅雨明けとなります。
また、梅雨前線は北上を続けている間に勢力を弱めるので、最後は梅雨前線そのものがなくなり梅雨明けとなります。
梅雨は日本全国での現象ですが、本州のはるか南に位置する小笠原諸島と北海道には梅雨の影響が及ばないとされています。
梅雨の特徴としては、天気がはっきりとしていることがあげられます。
雨の日が何日も続いたり、ゲリラ豪雨などの集中豪雨が起こりやすいのが梅雨の特徴です。
代表的な梅雨はやはりこの時期の「梅雨」。そのためこの時期の梅雨には様々な言葉があります。
前述の梅雨入りや梅雨明けなどはこの時期の梅雨特有の言葉です。
また、降水量が少ない年は「空梅雨」。
天気のすっきりしていない年の梅雨は「陰性の梅雨」、逆に晴れと雨のはっきりしている年の梅雨は「陽性の梅雨」。
さらに梅雨本番前の5月に雨が連日続くことがありますが、これを「走り梅雨」「梅雨の走り」と称することもあります。
鬱陶しい日々が続くのが「梅雨」の特徴ですが、農作物の成長などを考えるうえで欠かせないのが梅雨でもあります。
昨今はゲリラ豪雨など以前には見られなかった雨の降り方が頻繁に起こるのは心配ですが、梅雨は人々の生活に欠かせないもののようです。
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梅雨の種類その3 すすき梅雨の時期と特徴
すすき梅雨の時期は8月下旬から10月上旬にかけて。
夏の間、本州を覆っていた太平洋高気圧が南下し、その代わりに大陸の高気圧が北から南へ張り出してきます。
2つの高気圧の間に前線が発生し、すすき梅雨が発生します。
暖かい太平洋高気圧と冷たい大陸性の高気圧がせめぎ合う。季節の変わり目に発生するのがすすき梅雨です。
また、すすき梅雨はしっとりとした雨が続くことが多く、最初の頃は勢いが強く徐々に弱くなるのが特徴です。
すすき梅雨は、すすきの時期の梅雨であるためこの名称が用いられていますが、他にも「秋の長雨」「秋霖」などとも呼ばれています。
最近のテレビなどでは「秋の長雨」という言葉が用いられることが多いようなので「すすき梅雨」は少しばかり存在感の薄い言葉になっています。
確かにすすき梅雨よりも、秋の長雨という表現の方がわかりやすいかもしれないですね。
また、すすき梅雨の勢力は一般的に梅雨の勢力よりは弱いという特徴があります。そのため、梅雨のように梅雨入りとか梅雨明けという明確な境目は見られません。
すすき梅雨はいつの間にか始まり、いつの間にか終わっているというのも特徴としてあげられます。
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梅雨の種類その4 山茶花梅雨の時期と特徴
山茶花梅雨は、11月下旬から12月上旬にかけての時期に降る連続した降雨の総称です。
山茶花の花の咲くころの雨なので、山茶花梅雨と称されています。
この時期の日本の気候は全般的に安定をしていますが、11月下旬から12月上旬にかけて晴天の日が少なく降雨の多くなることがあります。
これが山茶花梅雨です。
山茶花梅雨の特徴としては、期間が短いこと、天気が大崩れするわけではないことが挙げられます。
そのため、他の梅雨よりも一層の事、知名度は低いようです。
まとめ
この記事では4種類ある梅雨の種類と、それぞれの梅雨の時期や特徴についてご紹介してきました。日本は春夏秋冬の四季がはっきりとしていますが、それぞれの季節の変わり目にあるのが梅雨のようです。
冬から春にかけての「菜種梅雨」、春から夏にかけての「梅雨」、夏から秋にかけての「すすき梅雨」、秋から冬にかけての「山茶花梅雨」。
梅雨は雨が降り続くので鬱陶しいと感じることもありますが、季節の変わり目も教えてくれる。梅雨は梅雨で楽しみたいものですね。
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