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目次
秋が旬の野菜といえば
秋になると八百屋さんの店頭ではさまざまな旬の野菜が顔をだしてきます。この記事では、秋が旬の野菜といえばということで、12種類の野菜とそれぞれの特徴を簡単にご紹介をしていきます。
秋といえば食欲の秋。旬の野菜を食べて秋をより身近に感じてみたいですね。
野菜とは
まず、秋が旬の野菜をご紹介する前に、そもそも野菜とは何なのかというところから、記事をスタートさせていきたいと思います。野菜とは何なのか、普段はあまり考えることもないテーマですが、どうやら野菜には明確な定義はないようです。
したがって、野菜とは何なのかということについて正しい答えもないようですが、この記事では農林水産省の『野菜と果物の違いを教えてください。』という質問に対する答えから、野菜の定義を考えたいと思います。
その答えを要約すると
1 野菜とは田畑に栽培されるものであること。
2 主食ではなく副食物であること
3 加工を前提としていないこと。
4 草本性であること。
農林水産省も野菜の定義を明確に結論づけているわけではありませんが、ここではこの記述を元に野菜とは何なのかを考えていきます。
1.田畑に栽培されること
農林水産省のHPにも記載されていますが、野菜とは田畑に栽培されているものであって、山林などに自生する山菜は野菜とは別物と考えているようです。2.副食物であること
野菜はあくまでも副食物なので、例えばお米など主食になるものは野菜とは別に考えています。3.加工を前提としないこと
こんにゃくはコンニャクイモを加工したものであって、こんにゃくは野菜の原型をとどめていません。イモ類でいえば、さつまいもやジャガイモは野菜に入れるものの、コンニャクイモは野菜からは除外するということになります。
また、野菜を加工したものであっても、漬物のように原型をとどめていれば野菜に入れるとしています。
4.草本性であること
草本性(そうほんせい)は、あまり聞きなれない言葉です。草本性の対義語は木本性(もくほんせい)。わかりやすく言えば、草本性は「草」、木本性は「木」になります。
また、草本性の植物は1年草・多年草・宿根草などの種類がありますが、一般的に野菜は1年草である場合が多いようです。
秋が旬の野菜の多くは、春に種をまき、夏に育て、秋に収穫するというサイクルをとります。
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秋が旬の野菜12種類と特徴を簡単にご紹介します
それでは農林水産省の定義を元に、秋が旬の野菜12種類とそれぞれの特徴を簡単にご紹介します。まずは、秋が旬の野菜12種類をご紹介します。
★ 秋が旬の野菜 根菜類
1 かぶ(蕪)
2 ごぼう(牛蒡)
3 さといも(里芋)
4 だいこん(大根)
5 にんじん(人参)
6 れんこん(蓮根)
★ 秋が旬の野菜 葉茎菜類
7 カリフラワー
8 しゅんぎく(春菊)
9 チンゲン菜
10 ブロッコリー
11 ほうれん草
12 みずな(水菜)
秋が旬の野菜1 かぶ(蕪)
かぶはアブラナ科の野菜です。かぶは大きさで小カブ・中カブ・大カブに分類されますが、時間がかかる大カブでも種をまいてから収穫まで約3か月。
短期間で収穫できるのが特徴で、必ずしも秋だけに見られる野菜ではありませんが、それでも秋が旬の野菜の一つに数えられています。
かぶは土の下の球形になった部分を利用することが多いものの、葉の部分も食用に供されます。
根の部分は、みそ汁や漬物など。
葉の部分は、漬物など。
無駄な部分がない野菜です。
秋が旬の野菜2 ごぼう(牛蒡)
ごぼうはキク科の野菜です。
ごぼうは大きく分けて、長さ30センチ~40センチの短根種と、長さが100センチにもなる長根種があります。
短根種は2か月半程度で収穫できますが、長根種は約5か月。
長根種は収穫までに時間がかかる上に、深く掘り起こさなければ収穫できないという特徴があります。
ごぼうは春まきと秋まきがあります。
秋に旬となるごぼうは春まきで、3月~5月頃種をまくと、9月以降に収穫ができるようになります。
ごぼうは硬いので、きんぴらやてんぷらなど少し手を加えて食べるのが一般的です。
もっとも、ごぼうは食物繊維が豊富なので、やはり秋には欠かせない野菜の一つと言えそうです。
秋が旬の野菜3 さといも(里芋)
さといもはサトイモ科の野菜です。さといもは、一般的に地中の球根の部分(塊茎-かいけい)を食用にしますが、地上の葉の部分(塊茎-ずいき)も食べることができます。
さといもは、サツマイモやじやがいもと同じように種イモを地中に埋めて、子芋を収穫します。
収穫の時期は、夏の終わりから秋にかけて。さといもが店頭に並ぶようになると秋の気配を感じるようになります。
さといもの球根の部分は、煮物にするのが代表的な食べ方になります。また、葉の部分は煮つけなどによく使われています。
秋が旬の野菜4 だいこん(大根)
だいこんはアブラナ科の野菜です。だいこんは、4月頃に種をまき6月~7月に収穫する春だいこんと、8月~9月に種をまき10月~11月に収穫する秋だいこんがあります。
だいこんはいくつかの種類に分類されますが、特に有名なのが食用になる根の上の部分が緑色になる青首大根と、緑にはならず白のままの白首大根です。
近年は、用途のより広い青首大根が主流になっています。
青首大根は育てやすく、甘みが強く、さらに煮物にしてもサラダにしても、そして漬物にしてもおいしいことから、大根の仲間の中でもとりわけ人気があります。
秋が旬の野菜5 にんじん(人参)
にんじんはセリ科の野菜です。にんじんは、大きく分けると短根種と長根種がありますが、育てやすく食べやすい短根種が主流で、長根種はごく一部だけで栽培されています。
また、にんじんは独特のにおいがあるので苦手にしている人も多い野菜ですが、最近では匂いのない品種も出回っていて特にサラダによく使われています。
にんじんは、その土地の気候によって春まき、初夏まき、夏まき、晩夏まきなど、種をまく時期がさまざまにあります。
このうち秋に収穫されるのは、初夏まきや夏まきのにんじん。
種をまいてから収穫まで約3か月。初夏まきや夏まきのにんじんは9月以降に収穫をされます。
秋が旬の野菜6 れんこん(蓮根)
れんこんはハス科の野菜です。
秋が旬の野菜の中でも、れんこんはあまり存在感がない野菜かもしれません。
それは、れんこんは栽培される場所が限られているためであろうと思われます。
れんこんは蓮の仲間であるだけに、栽培の場所は沼地や特別に作った蓮田など。
他の野菜よりも手間がかかる野菜です。
また、秋が旬と言ってもれんこんの旬の時期は10月以降~翌年3月。秋だけでなく冬も旬の野菜と言えるのかもしれません。
れんこんの収穫時期には正月も含まれます。
れんこんは多数の穴が開いていることから「将来を見通すことができる」につながり、正月の縁起物の食材に使われることも多いようです。
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秋が旬の野菜7 カリフラワー
カリフラワーはアブラナ科の野菜です。カリフラワーはハナヤサイといわれることもありますが、その名前のとおり食用にするのは花のつぼみが密集した部分。
カリフラワーと後でお伝えするブロッコリーはいずれもキャベツの変種です。
キャベツは花のつぼみを食べるということはありませんが、カリフラワーもブロッコリーも花のつぼみを食べる。
ちょっと珍しい野菜と言えそうです。
カリフラワーは種をまいてから収穫までの長短で早生種・中生種・晩生種の3つに分類されますが、一般的には早生種と中生種が知られています。
早生種・中生種の場合、2月頃に種をまいて5月~6月に収穫するものと、6月頃に種をまいて9月以降に収穫するものがあります。
秋が旬となるカリフラワーは、春まきのカリフラワーということになります。
秋が旬の野菜8 しゅんぎく(春菊)
しゅんぎくはキク科の野菜です。しゅんぎくは大きく3つに分類されます。
それぞれの特徴を簡単にご紹介すると、
葉の幅が大きくて香りが弱い大葉種。
葉の幅がやや広く香りが強い中葉種。
葉の幅が狭く香りが強い小葉種。
もっとも、一般に栽培されているのは大葉種と中葉種で、小葉種の栽培はごく僅かとなっています。
また、一般的に九州・四国・関西は大葉種、関西より東は中葉種が好まれているようです。
しゅんぎくは3月頃に種をまき4月~7月に収穫するものと、8月頃に種をまき10月~12月に収穫するものがあります。
特に秋が旬といわれるしゅんぎくは鍋物に欠かせない食材となっています。
秋が旬の野菜9 チンゲン菜
チンゲン菜はアブラナ科の野菜です。チンゲン菜は、1970年代に中国から入ってきた野菜で日本での歴史は浅い野菜と言えます。
もっとも、チンゲン菜は暑さや寒さに強く短期間で収穫できるため、今では食卓に欠かせない野菜の一つになっています。
チンゲン菜の種まきは3月頃から、収穫時期は5月から12月頃まで。夏ごろにまいた種は30日~50日程度で収穫されます。
チンゲン菜は葉が厚く、歯ごたえがあり、煮崩れしにくいという特性があるため、炒め物や煮物などに重宝されています。
秋が旬の野菜10 ブロッコリー
ブロッコリーはアブラナ科の野菜です。ブロッコリーは種をまいてから収穫するまでの長短により、早生種・中生種・晩生種の3つに分類されます。
このうち晩生種は種まきから収穫までの期間が約5か月で、8月~9月に種をまき、翌年の2月~3月に収穫するのが一般的です。
一方、秋に旬を迎えるブロッコリーは、早生種・中生種が中心で7月~8月に種をまき、10月~12月に収穫されます。
秋が旬の野菜11 ほうれん草
ほうれん草はヒユ科の野菜です。ほうれん草は、とても馴染みのある野菜で、春まき・夏まき・秋まきと1年のうちでも何回も栽培をされています。
もっとも、ほうれん草は冷涼な気候を好み、暑さを苦手にする植物で、特に冷え込みが始まると葉が柔らかくなり味も良くなることから、秋が旬の野菜と言えそうです。
夏まきの場合、7月頃に種をまき、収穫は10月頃。
秋まきの場合、9月頃に種をまき、収穫は11月頃。
ほうれん草はビニールハウスの栽培も盛んに行われているので気がつきませんが、露地栽培のほうれん草は、やはり秋が一番おいしいのではないでしょうか。
秋が旬の野菜12 みずな(水菜)
みずなはアブラナ科の野菜です。
みずなは、京都で盛んに栽培されていた植物であることから、きょうな(京菜)と呼ばれることもあります。
また、みずなと似た名前のみぶな(壬生菜)は仲間の植物です。
みずなは1年の中でも多くの時期で栽培されていますが、寒さに強く霜にあたるとかえって品質が良くなるとされるので、旬の時期は晩秋から初春頃までと言えそうです。
みずなは漬物や鍋物に利用されることが多い野菜ですが、シャキシャキとした食感から最近ではサラダに利用されることも多い野菜になっています。
さいごに
この記事では、秋が旬の野菜12種類とそれぞれの特徴を簡単にご紹介してきました。ところで、この記事ではあえて取り上げなかったものがいくつかあります。それは、きのこ・なす・かぼちゃです。
まず、きのこは野菜として取り上げるべきかどうか悩ましいところですが、農林水産省の定義を考えると野菜には入らないように思われます。
きのこは菌で増えるもので草本性とは明らかに異なりますし、実際、農林水産省は、きのこを野菜ではなく特用林産物に分類しています。
秋の味覚の代表格として、マツタケなどは常連になっていますが、こうした理由から野菜からは除かせていただきました。
なすは「秋なすは嫁に食わすな」ていうことわざがあるように、なすの旬の時期は秋と考えがちですが、なすは秋ではなく「夏野菜」の代表格ともいわれています。
また、かぼちゃは秋以降の鍋物などによく使われている野菜ですが、かぼちゃも夏野菜の一つ。
かぼちゃは保存がきくので冬まで大切に保存され、冬の食材に使われると考えた方がよさそうです。
最初にお伝えしたとおり野菜の定義は諸説ありますし、秋が旬の野菜は他にもたくさんありますが、この記事では農林水産省の見解に基づいて秋が旬の野菜をご紹介してきました。
食欲の秋、味覚の秋。秋が旬の野菜をたくさん食べて、季節を感じてみたいですね。
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