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はじめに
小さな頃、つくしはスギナの子と教えられた記憶はありませんか。実際にそのような歌もあるようですが、私自身はも大人になるまで「つくしはスギナの子」だと信じ込んでいました。
しかし、春先に郊外を歩いていてもスギナは何処にでも見かけますが、つくしはあまり見かけることがありません。
つくしとスギナが親子ならば、つくしとスギナは同じ場所にあるはず。
どうしてスギナは簡単に見つかるのに、つくしは見つけられないのでしょうか。
そこで、つくしとスギナにはどのような違いがあるのかについて調べてみたら、意外な真実がわかりました。
つくしとスギナの違いとは
つくしもスギナもシダに属する植物。
つまり、つくしとスギナは見かけこそ違いますが一つの植物。そうした意味でつくしとスギナに違いはありません。
スギナの地下茎は地表の浅い所にあります。
しかし、地下に潜っていただけでは成長ができないため、光合成をするために地下茎から緑色の栄養茎をだします。
これがスギナで、スギナという名前は樹木の杉の葉に似ているところから名づけられたと言われています。
スギナは栄養分の多い湿り気のある土地を好みます。スギナが土手や畦道、庭でも湿り気の多い場所に生育しているのはこのためです。
スギナが、栄養分が多く、湿り気のある土地に生育している間は問題ありません。地下茎を広い範囲に伸ばして、さらに勢いを強くします。
しかし環境が変わると、スギナも生き残りを図るようになります。
このときに出てくるのがつくしで、スギナが光合成をする葉であるとすれば、つくしは子孫を残すための花にたとえることができます。
つくしは胞子茎で、この胞子茎から胞子が放出され風に乗って離れた場所に着地します。
この胞子が栄養分の多い湿り気の多い土地に着地をすると、その土地の水分を吸い取り新たな命を誕生させることになります。
もっとも、つくしが芽を出したとはいっても、元の場所のスギナがなくなってしまうわけではありません。
つくしのあとにはスギナが生えます。
時期でいえば、ツクシを見かけるのが3月から4月にかけて。スギナはつくしが見えなくなってから姿を現すのが一般的です。
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まとめ
つくしとスギナの違いのまとめると次のようになります。
★ つくしは、別の場所で子孫を残すためにでてくる。
★ スギナは、同じ場所で繁栄するためにでてくる。
★ 見かける時期は、一般的に言えばつくしが先で、スギナが後。
つくしとスギナは同じ植物で違いはありません。
もっとも、つくしとスギナではみられる時期に違いがあるので、探す時期によってはつくしだけ、あるいはスギナだけということもあります。
しかし、つくしとスギナを見かける時期は完全に異なるわけでもありません。
本当は両方見つけられるはずという時期であっても、つくしとスギナをを同じ場所で見かけることもあれば、スギナはあってもつくしは見つけられないこともあります。
これはその場所の環境によるところが大きいようです。
適度の湿り気があり栄養分も豊富であれば、その地で生活を続けることができます。
つまり、つくしにより子孫を残す必然性を見つけることはできません。
適度の湿り気と栄養がある土地では、つくしを見つけることは難しそうです。
一方、湿り気や栄養などの条件に変化があると、別の場所に子孫を残す必要が出てきます。
このような場合、つくしが重要な役割を果たすようです。
つくしはスギナの子。正しいのか、あるいは間違っているのか。何となく微妙な感じがします。
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