スポンサーリンク
はじめに
日本でクリスマスの定番といえばチキンとケーキではないでしょうか。ところで、クリスマスにチキンを食べるのはなぜなのでしょうか。
どうやら、クリスマスにチキンを食べるのには日本独特の理由があるようです。
まずは欧米の事情をご紹介したうえで、日本でクリスマスにチキンを食べるようになったのはなぜなのかについてお伝えします。
スポンサーリンク
欧米でクリスマスに食べるのは七面鳥
欧米でクリスマスに食べるのは七面鳥(ターキー)で、ローストターキーはクリスマスの定番料理と言われています。七面鳥はアメリカやカナダ南部など北アメリカ原産の鳥で、家畜化されてヨーロッパに持ち込まれます。
実際、16世紀の頃にはイギリスの王族の間で七面鳥を食べた記録が残っています。
17世紀になると、イギリスからアメリカへ移住する人が多くなり開拓が行われますが、移住した人々が直面したのが深刻な食糧難。
しかし、アメリカの先住民族が七面鳥などの食料を分け与えたことで、移住した人々は飢えをしのぎ開拓を進めることができます。
開拓者は農作物を収穫し、収穫に感謝する感謝祭を行えるまでになりますが、そこでふるまわれたのが七面鳥です。
そして七面鳥は感謝祭だけでなく、イエス・キリストの誕生日を祝うクリスマスでも定番料理になっていきます。
感謝祭もクリスマスも感謝や祝福の意味を持つ大切な日で、家族全員で食卓を囲むことが多くなります。
そこで、たくさんの人が食べられる大きな七面鳥は、特別なご馳走として定着していきます。
スポンサーリンク
日本でクリスマスにチキンを食べるのはなぜ
日本でクリスマスにチキンを食べるのは一般的だけど、七面鳥を食べる習慣はあまり広がっていません。その理由は、日本では七面鳥が手に入りにくく高価だったこと、そして大きな七面鳥を焼けるオーブンが日本の家庭には普及していなかったことがあげられます。
そこで、日本では七面鳥より安価で小型なチキン(鶏肉)が代用されるようになり、ローストチキンがクリスマスの定番になります。
もっとも当時は、クリスマスにチキンを食べる習慣が、現在ほど根づいているとは言えませんでした。
日本でクリスマスにチキンを食べるのが、より一般的になったのは1970年代です。
1970年に、アメリカのKFC(ケンタッキーフライドチキン)が日本に進出してきます。
その後、KFCは「クリスマスにはケンタッキーフライドチキンを食べよう」というキャンペーンを積極的に展開。
キャンペーンは大成功をおさめ、クリスマスにチキンを食べる習慣が定着します。
また、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでも、この動きに追随してクリスマスにローストチキンやフライドチキンが並ぶようになります。
まとめ
この記事では、クリスマスにチキンを食べるのはなぜなのかということで、最初に欧米の事情、次に日本でチキンを食べるようになった理由についてお伝えしました。
日本でチキンを食べるようになったのは、七面鳥の代用品として、より入手が容易なチキンが選ばれたというのが大きな理由なようです。
また、その流れに拍車をかけたのがKFCのマーケティング戦略で、現在ではクリスマスにチキンを食べるのが一般的になっています。
クリスマスにチキンを食べる習慣は日本独自の文化であり、宗教的な背景というよりも、むしろ日本の社会情勢や企業戦略によって生まれたものなのかもしれません。
■合わせて読みたい
スポンサーリンク
スポンサーリンク