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目次
山茶花と椿の見分け方とは
1年の中でも冬は花が少ない季節です。そんな冬でも、道を歩いて楽しませてくれる花に山茶花(さざんか)と椿(つばき)があります。しかし、山茶花も椿もツバキ科ツバキ属の常緑樹。
仲間と言ってもいい樹木なので、咲く花を見ても、山茶花なのか椿なのか、わからないことが往々にしてあります。
そこで、この記事では山茶花と椿の見分け方ということで、7つの違いをご紹介していきます。
違いの中には、見分け方がわかる違いもあれば、見分け方がわからない違いもあります。
もっとも、7つの違いのうち、4つの違いを理解すれば見分け方は案外と簡単。
見分け方がわかる4つの違いさえ押さえておけば、山茶花と椿の見分け方が、より簡単にできるようになるかもしれないですね。
山茶花と椿の見分け方(7つの違いの一覧)
最初に、山茶花と椿の7つの違いを一覧でご紹介します。山茶花(さざんか) | 椿(つばき) | ||
1 | 育つのに適した場所 | 本州(東北南部以南)・四国・九州 | 本州・四国・九州 |
2 | 樹高 | 小高木(10m未満) | 高木(20m未満) |
3 | 花の咲く時期 | 秋から冬 | 冬から春 |
4 | 花の咲き方 | 花を開花させる | 花を完全には開花させない |
5 | 花糸(かし) | くっつかない | くっついて筒状 |
6 | 花弁・散り方 | 離弁花・花弁ごとに散る | 合弁花・花首から落ちる |
7 | 葉の大きさと特徴 | 椿より小さい・切れ込みがあり毛がある | 山茶花より大きい・切れ込みが少なく毛がない |
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山茶花と椿の違い(見分けるのが難しい3つの違い)
1 育つのに適した場所
山茶花と椿は育つのに適した場所が似通っています。もっとも適地となると、山茶花は東北南部以南であるのに対し、椿は本州以南となっています。
山茶花と椿を比較すると、山茶花は寒さに弱く、椿は寒さに強いと言えそうです。
ただし適地については、青森県で育っているのであれば山茶花よりも椿の可能性が高いという程度で、育つのに適した場所の違いは見分け方のポイントにはならないようです。
2 樹高
樹高を比較すると、山茶花の樹高は小高木(10m未満)であるのに対して、椿は高木(20m未満)に分類されます。山茶花よりも椿の方が大きく育つ可能性は高いようですが、樹齢によって高さは異なるので、これも見分け方のポイントにはならないようです。
3 花の咲く時期
花の咲く時期は、山茶花は秋から冬にかけて咲き、椿は冬から春にかけて咲くのが一般的です。花の咲く時期の違いは見分け方のポイントになりそうですが、山茶花も椿も多数の品種があり、なかには春に咲く山茶花もあります。
残念ながら山茶花と椿は咲く時期に違いはあるものの、花の咲く時期で明確に区別するのは難しいようです。
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山茶花と椿の違い(見分け方がわかる4つの違い)
4 花の咲き方(見分け方のポイント1)
椿と山茶花は、花の咲き方が少し異なります。山茶花は完全に花を開花させるのに対して、椿は花を完全には開花させず、すぼまり気味に花を咲かせます。
山茶花も椿も多数の品種があるので絶対的ではありませんが、この違いは見分け方の有力なポイントになりそうです。
5 花糸(かし) (見分け方のポイント2)
花糸(かし)とは、おしべの柄になる部分で先端に花粉をつけます。花糸がお互いにくっつかずに別々に伸びているのが山茶花。
花糸がくっついて、あたかも筒のようになっているのが椿。
山茶花も椿も多数の品種があるので絶対的ではありませんが、この違いは見分け方の有力なポイントになりそうです。
6 花弁・散り方 (見分け方のポイント3)
離弁花(りべんか)とは、花びら(花弁)の一枚一枚が分離しているものです。それに対して合弁花とは、花びら(花弁)の一部または全部がくっついているものです。
山茶花は離弁花です。そのため、花が散るときも花びらが別々に落ちていきます。
一方、椿は合弁花です。花びらがくっついているため、花が散るときは花ごと花首から落ちていきます。
山茶花と椿の見分け方として一番のポイントになるのは花の散り方にあると言われています。
確かにそのとおりなのですが、そもそも花が散るときでなければ、きちんと見分けることができません。
時期によっても異なりますが、花の散るとき以外に見分けるときは、別の方法で見分けることになりそうです。
7 葉の大きさと特徴 (見分け方のポイント4)
椿と山茶花の葉の大きさを比べると、山茶花が小さく、椿が大きいのが一般的です。また、山茶花は切れ込みがありギザギザした葉であるのに対し、椿はあまり切れ込みがありません。
なお、山茶花は葉や枝を折るとかすかに芳香を漂わせます。
それ以外の形状の特徴としては、山茶花は若い枝や葉に毛を密生させます。
椿にはこうした特徴は見受けられませんが、品種によっては毛を密生させることもあるようです。
まとめ
山茶花と椿の見分け方とはということで、山茶花と椿の違いを7つご紹介しました。
もっとも、違いの中には見分け方につながる違いもあれば、つながらない違いもあります。
そこで、7つの違いを簡単にご紹介する中で、見分け方がわかる4つの違いをご案内してきました。
その見分け方がわかる4つの違いを整理すると次のようになります。
① 山茶花の花は完全に開花するのに対して、椿の花はすぼまるように咲く。
② 山茶花の花糸は別々に伸びているのに対して、椿の花糸はくっついて筒状になる。
③ 山茶花の花は花びらが個別に散るのに対して 椿の花は全体が落花する。
④ 山茶花の葉は小さく毛があるのに対して、椿の葉は大きく毛がない。
この中で、見分け方のポイントでもっとも知られているのは③ですが、①②④を理解しておくことで山茶花と椿の見分け方はより簡単になるはずです。
この記事では、椿と山茶花の見分け方についてご紹介をしてきました。
椿と山茶花は元々が近縁種なので、似通った特徴を多く持っています。
しかし、椿と山茶花は完全に同一ではないので、細かな部分では違いもたくさんにあります。
山茶花も椿も品種改良が盛んにおこなわれています。
したがって1つの違いだけではしっかりと見分けるのは難しいかもしれません。
でも4つの違いを押さえておけば、見分ける確率は確実に上がるはずです。
冬に楽しめる花は決して多くはありません。
街を歩き、花を見て、それを椿か山茶花かを考える。それだけでも楽しめるかもしれないですね。
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