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神社・寺院

神社とお寺の違いを5つにまとめ分かりやすくお伝えします

神社の鳥居

はじめに 本地垂迹と神仏分離令

この記事では、神社とお寺の違いを5つにまとめて分かりやすくお伝えします。

ところで神社やお寺に行く時、その場所が神社なのか、お寺なのか迷うことはないと思います。

それは、あらかじめ〇〇神社に行こう、あるいは△△寺に行こうと、あらかじめ決めていることが多いからです。

しかし、神社とお寺ではどのような違いがあるのか問われると、答えに戸惑うこともあるのではないでしょうか。

日本では、全国のあちらこちらに神社やお寺があり、争うこともなく混在しています。神社もお寺も古い歴史がありますが、共存しているのは2つの理由があるように思われます。

それが、奈良時代の本地垂迹(ほんちすいじゃく)と、明治時代の神仏分離令(しんぶつぶんりれい)です。

まずは、本地垂迹と神仏分離令について簡単にご案内します。

日本に古来よりあったのが神道で、後から日本に入ってきたのが仏教です。

後から入ってきた仏教を振興させるため、仏が人々を救済させるために神の姿になって表れたというのが、本地垂迹の考えです。

本地垂迹は神道と仏教を融合させるもので、神仏習合の考えは江戸時代まで続きます。

その考えが崩れたのが、明治になり出された神仏分離令です。

明治新政府は、神道を国の宗教にしようと考え、神道と仏教を分離しようと試み、結果として廃仏毀釈の運動が盛んになり、日本では多くの寺院や仏像が破壊されてしまいます。

しかし、廃仏毀釈運動は完璧に行われたわけではなく、その後は痛手を受けた仏教界に新たな勢いが形成されていきます。

このように、神道と仏教は奈良時代から現代に至るまで融合している部分も多くあり、現在でも神棚と仏壇が同じ部屋に備えてあることも往々にしてあります。

こうしたことが神社とお寺の違いを分かりにくくする要因にもなっていますが、神社とお寺では違いがあるのも確かなことです。

前置きが長くなりましたが、この記事では神社とお寺の違いを5つのポイントに絞ってお伝えします。

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神社とお寺の違い1 思想

神社とお寺の違いの根本にあるのが思想です。

神社は神道、お寺は仏教に基づいています。

神道は日本発祥のものとされ、五穀豊穣、疫病退散など祈りを中心として、今に続いています。

神道で特徴的なのは、神社は神を祀っているのは確かであるものの、その神(ご神体)が定かではないということです。

ご神体は、天満宮(菅原道真)や東照宮(徳川家康)など人であることもありますが、動物・木・森・山などの自然を神として祀る神社も数多くあります。

八百万(やおよろず)の神を信仰対象とするのが神道です。

一方、仏教はインドから中国を経て日本にもたらされています

神道が祈りを中心にしているのに対して、仏教は極楽浄土に行くにはどうすべきかなど人々の救済を考えます

そのため、仏教には仏像があり、礼拝するのが基本的な作法になっています。

仏教については様々な宗派、様々な仏像があり、考え方にも違いはありますが、お釈迦さまの教えをもとに発展してきたのが仏教だと考えられます。

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神社とお寺の違い2 様式

例外はありますが、神社とお寺では全体の様式に違いがあります。

神社の様式

神社には鳥居があります。鳥居は外界と区別するためのもので、複数あるのが一般的です。

外界と区別するという意味では、一連となっている石柱や板塀などの玉垣も、同様の役割を担っています。

鳥居を過ぎると、舞を奉納する建物である舞殿(まいでん)が設けられていることがあります。

また、本殿には主祭神が祀られていますが、主祭神に関連する神様を祀る摂社・末社が配置されていることもあります。

本殿の少し前にあるのが手水舎(てみずや)で、ここで参拝者は手や口を清めます。

さらに進むと拝殿(はいでん)があります。通常、参拝者は本殿に入れないので、拝殿でお賽銭をささげます。

本殿にはご神体が祀られています。

本殿の造りは高床で、外壁は土壁ではなく、屋根には瓦ではなく檜皮や銅板などを用います。

また、お寺でみられるような彫刻などの装飾はなく、簡素な外観であることが特徴的です。

お寺の様式

お寺の鐘
お寺には山門(三門)があります。また、お寺には鐘楼(しょうろう)と釣鐘があります。そして、中には塔を有するお寺もあります。

お寺の中心をなすのは、本尊の仏像を安置する金堂(本堂)になります。

神社とお寺の違い3 生活

神社には社務所があります。社務所は会社でいえば事務所ともいうべき場所であり、生活をする場ではありません。

一方、お寺は僧侶の修行の場であり、生活の場でもありました。

そのためお寺には、庫裏(くり、台所など)や、方丈(ほうじょう、居室など)の他、様々な付属施設が設けられています。

神社とお寺の違い4 行事

神社で知られた行事としてあげられるのは七五三や結婚式です。

一方、お寺で行われる行事として有名なのは、お釈迦様の誕生を祝う花まつりや灌仏会です。また、お寺には墓地があり、葬儀や法要が行われます。

なお、神社には神輿があります。お寺でも神輿を有することがありますが、この場合、神輿ではなく御輿と表記することが多いようです。

神社とお寺の違い5 その他

参拝

神社で参拝は、二礼の後、柏手を打ち、一礼するのが基本とされています。また、参拝の際には鈴を鳴らします。

お寺では、鰐口(鐘)を鳴らし、手を合わせるのが基本です。
 
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務める人

神社には神職がいます。神職は神社で神事を行う人の総称です。また、神に仕える女性として巫女もいます。

お寺にいるのは、僧侶です。また出家して仏門に入った女性を尼僧と言います。

まとめ

この記事では、神社とお寺の違いを5つのポイントに絞ってお伝えしてきました。

神社の背景にあるのが神道、お寺の背景にあるのが仏教で、それぞれに長い歴史があります。

長い歴史があるだけに、神道や仏教には様々な考えがあるのが実際のところです。

また、神社とお寺は神仏習合の考えが長らく続いてきました。

そのため、神社とお寺の違いについても、スパッと割り切れるものではないかもしれませんが、ここでは大まかな部分についてお伝えしてきました。

神社もお寺も、私たちの生活に欠かせない、大切な存在なのかもしれないですね。

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