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日本は春夏秋冬の季節がはっきりと分かれています。
また、それぞれの季節も一様ではなく、さまざまに季節の変化を感じさせてくれます。
そのため、春、夏、秋、冬だけでなく、それぞれの季節がさらに細分化されています。
その一つが、仲秋。
私自身は、仲秋も中秋も読み方が「ちゅうしゅう」なので同じものだと思っていました。
でも、どうやらこれは間違い。
仲秋と中秋では意味が違うようです。
そこで、仲秋の意味と時期、そして仲秋と中秋の違いについて調べてみました。
仲秋の意味とは
日本は明治6年に太陽暦が採用されるまで、暦は月の満ち欠けに基づく太陰暦を使っていました。太陰暦では、1月~3月を春、4月~6月を夏、7月~9月を秋、10月~12月を冬としていました。
太陰暦では、7月、8月、9月の3か月は秋になります。
その中で、8月は秋の真ん中にあることから、概ね旧暦の8月全体を「仲秋」と称しています。
これが「仲秋」の意味になります。
では、この仲秋、より具体的な時期はいつからいつまでを示すものなのでしょうか。
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仲秋の時期はいつからいつまで
太陰暦の時代、1年を24に分け、それぞれ節目となる日に名付けたのが二十四節気(にじゅうしせっき)です。二十四節気は季節の筋目を示す言葉です。
ところで、仲秋の時期はいつからいつまでかというと、この二十四節気が深くかかわってきます。
二十四節気の中に、白露(はくろ)と寒露(かんろ)があります。
仲秋は、概ね8月全体を示すものとご案内をしましたが、より具体的に仲秋とはこの白露から寒露の前日までの期間を表す言葉です。
では、白露とは何でしょうか、寒露とは何でしょうか。
白露とは
白露には、涼しくなり露がつきはじめるという意味があります。秋になると昼夜の気温差が大きくなり、草花に朝露が付き始めるということから白露が生まれました。
時期的に白露は、本格的な秋の到来を感じさせてくれる季節です。
白露は、太陰暦に基づいたものなので年によって多少のずれは生じますが、旧暦では7月下旬から8月上旬、現在の暦では9月7日・8日頃とされています。
寒露とは
寒露はさらに季節が進み、露が冷たく感じられる時期です。もう少し季節が進むと霜に代わる時期で、秋晴れの日が多く、紅葉が見ごろを迎え、冬鳥が渡来するのが寒露の時期です。
寒露は、旧暦では8月下旬から9月上旬、現在の暦では10月7日・8日頃とされています。
仲秋の時期とは
仲秋の時期は白露から寒露の前日までなので、旧暦では概ね8月全体。現在の暦では、9月上旬から10月上旬までということになりそうです。
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中秋の意味とは
中秋とは、旧暦の8月15日を指します。
仲秋が約1か月間の期間を表すのに対して、中秋はその日1日だけをさす。
これが仲秋と中秋の意味の違いです。
1年の中で最も美しい月を「ちゅうしゅうの名月」と言います。
この「ちゅうしゅう」とは、「中秋」のこと。旧暦8月15日の月を「中秋の名月」と称し、今でもお月見をする風習が残っています。
ところで「ちゅうしゅうの名月」の季節になると「中秋の名月」とともに「仲秋の名月」という表記も見受けられるようになります。
これは単なる間違いなのでしょうか。
あるいは旧暦の8月全体に見られる月を総称して「仲秋の名月」と呼んでいるのでしょうか。
そのあたりは、正直なところよくわかりません。
まとめ
仲秋と中秋、これまではまったく同じものだと思い込んでいました。でも、仲秋と中秋には大きな違いがあるようです。仲秋は白露から寒露の前日までという期間を示し、中秋は旧暦の8月15日だけをさす言葉のようです。
日本は季節の移ろいがはっきりとしていますが、季節の移ろいとともに使われる日本語も難しいですね。
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