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はじめに
この記事では、AIDMA(アイドマ)とAISAS(アイサス)の概要や、2つの理論の違いをわかりやすくご案内していきます。ところで、私などは高額な商品を買うとき、かなりためらってしまいます。どんなに欲しいものでも、お財布と相談するなど、あれこれと考えることも多いですよね。
そんなとき、私はAIDMAやAISASの理論を思い出して、その商品が本当に必要なモノなのか、あるいは本当に欲しいモノなのかを考えて、買うか買わないか決めることがあります。
一般的にこの理論は、商品を販売する側のテクニックとして語られるものですが、購入する側も知っておいて損はない話しです。
特に高額の商品を買う時ほど、あとで後悔はしたくないもの。AIDMAやAISASの理論を思い出して、納得のできる商品選びをするというのもアリなのかなとも思っています。
では、AIDMAやAISASはどのような理論なのでしょうか。
AIDMAとAISASは何れも消費者の購買意思決定のプロセスをアルファベットで説明したもので、両者には共通点もありますが、違いもあります。
それでは、AIDMAとAISASのそれぞれの概要や違いをわかりやすくご案内していきます。
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AIDMAとは
まずは、AIDMA(アイドマ)をご案内していきます。
AIDMAは、1920年代にアメリカ人のサミュエル・ローランド・ホールが、消費者の購買意思決定のプロセスをアルファベットで示したものです。
AIDMAは、現在でも聞かれる言葉ですが、生まれてから100年近く経過した理論であることがわかります。
AIDMAは、それぞれのアルファベットが意味を持ち、アルファベットの順番が消費者の購買意思決定のプロセスを示しています。
では、AIDMAの文字の意味の一つ一つを順番にご案内をします。
Aは、Attention(注意)の略。
⇒ 顧客の注意を引く、顧客に商品の存在を認知させるというような意味があります。
Iは、Interest(関心)の略。
⇒ 顧客に商品に興味や関心を持たせるという意味があります。
Dは、Desire(欲求)の略。
⇒ 顧客に商品を購買したいという欲求を持たせるという意味があります。
Mは、Memory(記憶)の略。
⇒ 顧客に商品の記憶を残すという意味があります。
Aは、Action(行動)の略。
⇒ 顧客に行動を起こさせる、具体的には商品を購入させるという意味があります。
このアルファベットを順番に並べると、AIDMA(アイドマ)になります。
AISASとは
次に、AISAS(アイサス)をご案内していきます。
AISASは、2004年に日本の広告代理店の電通により提唱をされたもので、AIDMAと同じく消費者の購買意思決定のプロセスをアルファベットで示したものです。
では、AISASの文字の意味の一つ一つを順番にご案内をします。
Aは、Attention(注意)の略。
⇒ 顧客の注意を引く、顧客に商品の存在を認知させるというような意味があります。
Iは、Interest(関心)の略。
⇒ 顧客に商品に興味や関心を持たせるという意味があります。
Sは、Search(検索)の略。
⇒ インターネットを利用した検索という意味で、顧客がパソコンやスマホなどを利用して商品を探すという意味があります。
Aは、Action(行動)の略。
⇒ 顧客に行動を起こさせる、具体的には商品を購入させるという意味があります。
Sは、Share(共有)の略。
⇒ 顧客が購入した商品の情報をインターネット上で共有するという意味があります。
このアルファベットを順番に並べると、AISAS(アイサス)になります。
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AIDMAとAISASの違いとは
AIDMA(アイドマ)とAISAS(アイサス)について、それぞれの歴史や意味をご紹介してきました。AIDMAとAISASは、消費者の購買意思決定のプロセスを、アルファベットで説明したものという点では同じです。
また、AIDMAとAISASの最初の2文字は同じ意味を持っています。
このようにAIDMAとAISASにはいくつかの共通点はあるものの、大きな違いもあります。
その違いのいくつかをご紹介していきたいと思います。
文字の並びと意味の違い
AIDMAとAISASでは、最初の2文字は同じであるものの、3文字目以降の文字の並びが異なっています。3文字目
AIDMAの3文字目はD、AISASの3文字目はS。DはDesire(欲求)、SはSearch(検索)です。
100年前に生まれたAIDMAの時代には、他に商品があっても比較する方法もなかったため、その商品をほしいという購買意欲に直結します。
一方、AISASの時代では、多くの商品があり比較も簡単にできるので、検索という要素が加わります。
4文字目
AIDMAの4文字目はM、AISASの4文字目はA。MはMemory(記憶)、AはAction(行動)です。
AIDMAの時代には購買意欲はあっても、他の商品と比較をしていないため、実際に購買するためには考える時間が必要でした。
一方、AISASの時代では、検索で十分な比較検討をしているため、購買行動が容易に行われます。
5文字目
AIDMAの5文字目はA、AISASの3文字目はS。AはAction(行動)、SはShare(共有)です。
AIDMAの時代には商品を購入すれば、そこで完結。
一方、AISASの時代では、購買のあとにその感想などが拡散されていきます。
AIDMAとAISASも消費者の購買意思決定のプロセスを示すものですが、現在ではAISASの最後のS。いわゆる口コミなどが、売る側・買う側の双方にもとても重要視されるようになっています。
AIDMAとAISASの2つめのA
AIDMAとAISASの2つめのAは何れも「行動」、商品の購買を意味するものです。ただし、AIDMAのAは商品を購入するという意味であるのに対し、AISASのAにはオンラインショップで購入するという意味が付加されています。
時代背景による意味の違い
AIDMAとAISASは、理論が生まれた時代に約100年の違いがあります。当然のことながら、言葉全体が持つ意味にも違いがあります。わかりやすく言えば、
AIDMAは、テレビ、新聞、雑誌などの従来のメディアの活用を前提として生まれた理論。
AISASは、インターネットの普及に合わせて生まれた理論です。
さいごに
この記事では、AIDMA(アイドマ)と、AISAS(アイサス)の違いを、わかりやすくご案内してきました。
AIDMAとAISASは、消費者の購買意思決定のプロセスをアルファベットで示した理論という共通点があります。
ただし、AIDMAでは最後の段階であるA(行動)が、AISASでは4番目に繰り上がっています。
そして、AISASではA(行動)の後に、S(共有)があります。
まさに、AISASはインターネットで商品を購入することが当たり前になった時代を背景に生まれた理論です。
もちろん、商品購入のすべてがインターネット上で行われているわけでもないので、現状でAIDMAの理論がなくなっているわけではありません。
ただ現実には、インターネット上での商品購入の比率が高まっているのも事実です。
これからは、AIDMAよりもAISAS、あるいはさらに新しい理論が主流になっていくかもしれないですね。
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