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夏の雲と秋の雲
あなたは空を眺めて季節の移ろいを感じることはありませんか。それは気象条件の違いで、雲の種類が変わるためなのかもしれません。
そこで季節の雲の中でも、夏の雲と秋の雲のそれぞれの特徴と、まとめとして夏の雲と秋の雲の違いをわかりやすくお伝えします。
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夏の雲の特徴
夏は湿度が高く、日差しも強くなって、蒸し暑い日が多くなります。
そのため、地面が暖められるとともに、上昇気流が発生しやすくなります。
上昇気流で地表付近の湿った空気が上空に運ばれ、そして冷やされて水蒸気が凝結し雲ができます。
夏の雲は次のようにいくつかの特徴があります。
雲が上昇気流によって作られるため縦に成長しやすく、もくもくと盛り上がるように見えること。
地表付近からのエネルギーの供給力が強いため、大きく発達しやすくなるとともに、短時間で変化しやすいため、いわゆるゲリラ豪雨など激しい雷雨や夕立をもたらすことがあること。
夏の雲の代表的なものには積雲(せきうん)や積乱雲(せきらんうん)などがあります。
積雲は晴れた日によく発生します。形状がふわふわとしているため綿雲とも呼ばれています。
積雲がさらに発達すると積乱雲になります。
積乱雲は入道雲とも呼ばれていて、激しい雨や雹(ひょう)、雷や突風をもたらすことがあります。
なお、その他の夏の雲の特徴としては、雲の色は白や灰色が多いが厚くて暗い部分ができること、雲の輪郭がはっきりしていることが多いことが挙げられます。
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秋の雲の特徴
秋になると気温が下がり、大気が安定するとともに、強い上昇気流も発生しにくくなります。
また、夏に比べると水蒸気量も少なくなるため薄い雲ができやすく、さらに偏西風の影響で雲がたなびくように横に広がりやすくなります。
そして乾燥してできた薄い雲は、弱い上昇気流でも押し上げられるので、夏の雲よりも高いところで形成される傾向があります。
秋の雲の代表的なものとしては、すじ雲・うろこ雲などがあります。
すじ雲は、高い空にできる細長い雲で、巻雲(けんうん)・しらす雲とも呼ばれます。
うろこ雲は、高い空にに波のような模様を作る雲で、巻積雲・いわし雲・さば雲とも呼ばれます。
なお秋の雲は、積乱雲のように激しい天気の変化をもたらすことは少ないこと、色は明るい白または薄い色が多いこと、雲の輪郭がぼやけていることが多いことがあげられます。
夏の雲と秋の雲の違い
夏の雲と秋の雲は発生するメカニズムに違いがあるため、特徴も大きく異なっています。「天高く馬肥ゆる秋」という諺がありますが、昔の人は雲発生のメカニズムを知らなくても、季節の移ろいを感じていたようです。
それでは最後に、夏の雲と秋の雲の違いを簡単にまとめておきたいと思います。
夏の雲と秋の雲の違い
夏の雲 | 秋の雲 | |
発生の要因 | 強い日差しと上昇気流 | 大気の安定と偏西風 |
形状 | 塊のように縦に大きく発達 | 薄く水平に広がる |
発生する高さ | 低い雲が多い | 高い雲が多い |
雲の色 | 白や灰色が多いが厚くて暗い部分ができることもある | 明るい白または薄い色が多い |
雲の輪郭 | はっきりしていることが多い | ぼやけていることが多い |
天気への影響 | 雷雨・夕立の前触れになることがある | 天気の変化をもたらすことは少ない |
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