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6月の花といえば
5月に比べると、6月は案外と花の少ない季節です。また、6月は梅雨の時期。
5月に比べると6月は少し気鬱、そんな風に思う方も多いかもしれないですね。
さて、6月の花といえばということで、真っ先に思い浮かぶのは、あじさい(紫陽花)です。
また、あじさいほど一般的ではありませんが、水芭蕉の花の季節も6月。
そこで、6月の花ということで、あじさいと水芭蕉をご紹介していきたいと思います。
あじさい(紫陽花)とは
あじさいは、アジサイ科に属する落葉の低木です。
日本に古来からあるあじさいは、いわゆるガクアジサイ。そのガクアジサイが品種改良されて、華やかな印象を与えるあじさいになっています。
あじさいの人気の理由はいくつもあります。
まず植える立場からすると、低木なので手入れが楽なこと。また、害虫にも強く、管理が比較的容易なこと。
そのため、観光に力を入れる市町村では、公園にたくさんのあじさいがあったり、ハイキングコースのコース沿いにあじさいを植栽したりと、あじさいを観光名所にしているところも多いようです。
また、古くからあじさいが多く植えられているのが寺院で、あじさいの季節になるといわゆる「あじさい寺」が大人気になります。
一方、見る人にとっても、あじさいは魅力的な花。色の種類は豊富ですし、しかも花期が長い。
たとえば7月や8月に花期を迎える花は、その暑さのために見ごろの時期が短いものが多くなります。
しかし、あじさいはそれほど暑い時期に咲く花でもありませんし、梅雨はあじさいに適度な湿り気をもたらしてくれます。
梅雨の時期の外出は億劫でも、花期が長いために見に行く機会は何度でも作ることができる。これもあじさいの魅力の一つかもしれません。
ところで、近年では外国産のあじさいの人気も高まっているようです。
ホームセンターなどに行くと、あじさいをハイドランジアという名前で販売していることがありますが、これは外国産のあじさい。
海外から入ってきたあじさいは、日本のアジサイよりも一層のこと色の種類が豊富で鮮やかなので人気があります。
ハイドランジアを購入して、自宅の庭に植える方も多いようです。
もっとも、ハイドランジアは育てると結構大きな木に育ちますので、そのあたりは注意が必要です。
一方、ハイドランジアとともに人気があるのが古くからのヤマアジサイ。
ヤマアジサイは、ガクアジサイやそこから品種改良されたあじさいと近縁種と言われていますが、このあたり明確な定義はないようです。
ヤマアジサイは、ガクアジサイやハイドランジアよりも小ぶりで、花も目立たないものが多いようですが、それがかえって風情を醸し出しています。
あじさいは日陰を好む傾向があります。そのため、住宅が密集していて陽当たりがよくないところでも育てることができます。
また、肥料をあまり与えなくても育ちますし、害虫の心配も少ないようです。
さらに花期が長いので、梅雨のじめじめした時期に色彩を与えてくれるあじさいは、心に潤いを与えてくれます。
梅雨はあまり楽しいものではありませんが、それだけに梅雨の時期に心を癒してくれるあじさいはとても貴重ですね。
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水芭蕉とは
水芭蕉は、サトイモ科に属する多年草です。
水芭蕉は湿地に咲く植物なので、あじさいなどと比較すると植生は限られています。
水芭蕉はたとえば池のある公園などで見かけることができます。また、公園の中にはあえて湿地を作り水芭蕉を育てているところもあります。
水芭蕉の魅力は群生をすること。花の少ない時期に、湿地に見られる水芭蕉の群生はとりわけ人気があります。
水芭蕉は日本でいえば中部地方以北で見かけることができますが、水芭蕉の群生でとりわけ有名なのが尾瀬沼。
水芭蕉が咲く時期になると、尾瀬沼への観光バスなどの案内が、鉄道やバスなどで見かけることが多くなってきます。
水芭蕉そのものは決して珍しい植物ではないけれど、見ることができる場所が限定的。
特に尾瀬沼での水芭蕉の群生は見事ですし、周囲の風景も格別なので、水芭蕉が咲く時期の尾瀬沼は毎年多くのハイカーで賑わっています。
水芭蕉の花は白色と思われていることが多いようです。
しかし、この花に見える部分は葉が変形をしたもので「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれています。
水芭蕉は白い仏炎苞の中央にある黄色い芯のようなものが「花序(かじょ)」と呼ばれる花になります。
水芭蕉の白く見える部分は花ではなく葉。何だか意外な感じがします。
水芭蕉は有名な花ですが、かといってどこでも見かける花ではありません。しかし、かえってその希少さが水芭蕉の醸し出す季節感を一層際立出せているように思われます。
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まとめ
6月は、5月に比べると楽しめる花は少なくなります。
それは咲く花の種類も少なくなるのに加えて、6月は梅雨の季節に入るから。梅雨になり雨の日が続くと、外出も億劫になってしまいます。
でも6月に楽しめる花もあります。その代表として取り上げたのが、あじさい(紫陽花)と水芭蕉です。
6月になると梅雨入りの季節を迎えます。
花の咲く季節になると、様々な場所で「アジサイ祭り」が開催されていまます。
あじさいはどこでも見ることができる普遍的な花です。それだけに親しみやすく人気があるといえそうです。
一方、水芭蕉はなかなか近くで見ることはできません。
水芭蕉を堪能するためには、たとえば尾瀬などまで出向かなければなりません。
でもその非日常的な活動が、水芭蕉の人気を不動のものにしているようです。
あじさいも水芭蕉もそれぞれの風情があって楽しいですね。
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