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黒い城一覧と別名や特徴などを分かりやすくご紹介します

松本城
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黒い城一覧と別名などご紹介します

日本には今でもたくさんの城が残っていて、観光地としても人気があります。

ところで、その中で異彩を放っているのは外観が黒い城。

この記事では、天守の外観が全体的にみて黒い、あるいは黒っぽい城の一覧と、その城の別名や特徴などご紹介します。

なお城の天守は、現存天守・復元天守・復興天守・模擬天守に分類されますが、ここでは現存天守と復元天守で外観が黒い城のうち主だったもの10城についてご紹介します。

 
現存天守現存天守は修復等は行っているものの江戸時代以前から残っているもので、全国で12城あります。
復元天守復元天守は昔あった城の図面に基づいて再建したもので、木造と鉄筋コンクリート製があります。例としては、名古屋城・会津若松城などがあります。
復興天守復興天守はその城に天守閣があったことは記録にあるけれど、図面が残っていないので、他の城を参考に想像で造ったものです。例としては、大坂城や岐阜城などがあります。
模擬天守模擬天守はその城に天守閣はなかったのに、現代において造ったものです。現在残る天守で最も多いのが模擬天守です。
※ 城の分類については諸説あります。

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黒い城一覧

 
天守の種類城の名前所在
現存天守松本城長野県松本市
現存天守犬山城愛知県犬山市
現存天守松江城島根県松江市
現存天守丸岡城福井県坂井市
現存天守松山城愛媛県松山市
復元天守(木造)大洲城愛媛県大洲市
復元天守(鉄筋コンクリート)福知山城京都府福知山市
復元天守(鉄筋コンクリート)岡山城岡山県岡山市
復元天守(鉄筋コンクリート)広島城広島県広島市
復元天守(鉄筋コンクリート)熊本城熊本県熊本市
それでは、次に10の黒い城の別名や特徴などをお伝えします。

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現存天守

松本城

松本城
所在地長野県松本市丸の内4-1
別名深志城(ふかしじょう)
松本城の築城は1504年で当時は深志城と言われていましたが、1582年の本能寺の変後、松本城に改称されています。

その後、松本城の城主は徳川家康の元を出奔し豊臣秀吉の家臣となった石川数正になり、石川数正により天守などの城郭や城下町の整備が行われています。

天守が建造された年については、1591年から1615年までの間で複数の説がありますが、江戸時代以前あるいは江戸時代に入ってすぐの時期に造られたのは確かなようです。

なお、松本城を烏城(からすじょう)という別名で呼ぶこともあるようですが、歴史的に松本城を烏城と表現したことはないようです。

そのため、松本城は改称前の深志城ということはあっても、烏城という別名は誤りであるとされています。

全国で12ある現存天守の中でも、姫路城・犬山城・彦根城、松江城、そして松本城は国宝に指定されています。

犬山城

犬山城
所在地愛知県犬山市大字犬山字北古券65-2
別名白帝城(はくていじょう)
犬山城の築城は1537年。織田信長の叔父織田信康が砦を改修して城にしたのが始まりと言われています。

現在の天守が造られた年については諸説ありますが、1617年頃、尾張徳川家の付家老になった成瀬正成により大改修が行われ現在の姿になります。

前述の松本城と同じく、犬山城も全国で12ある現存天守の中で国宝に指定されています。

なお、別名の白帝城は荻生徂徠(おぎゅう そらい、1666年~1728年)が、犬山城のたたずまいが中国の白帝城に似ていることにちなんで命名したと言われています。

松江城

松江城
所在地島根県松江市殿町1-5
別名千鳥城
松江城の築城は1611年、天守も同時期の完成とされています。

前述の松本城や犬山城と同じく、松江城も全国で12ある現存天守の中で国宝に指定されています。

千鳥城の別名は天守の三角屋根の優美な曲線が、千鳥が羽を広げた様子に見えることに由来しています。

丸岡城

丸岡城
所在地福井県坂井市丸岡町霞町1-59
別名霞ヶ城
丸岡城の築城年は1576年。現存する天守は江戸時代初期の建造と考えられています。

いつの時代かは不明ながらも、戦いの際、大蛇が現れて霞を吹き城を隠したという故事により霞ヶ城という別名が生まれています。

なお、現在の丸岡城は桜の名所として知られていて、桜の中に浮かぶ城が幻想的ということで、霞ヶ城という別名に結びつけているようです。

松山城

松山城
所在地愛媛県松山市大街道3-2-46
別名伊予松山城・金亀城(きんきじょう)・勝山城
松山城の築城は1602年頃、現在の天守は落雷で焼失したため、江戸時代後期に再建されたものです。

松山城という名前の城は全国各地にあります。そのため他と区別するため伊予松山城と言われることがあります。

金亀城という別名は城の堀に金の亀がいたという伝承から、勝山城という別名は勝山の山頂に天守が築かれたことに由来しています。

復元天守

大洲城

大洲城
所在地愛媛県大洲市大洲903
別名地蔵ヶ嶽城、大津城、比志城
大洲城は木造で造られた復元天守です。

大洲城の築城年は1331年、天守が築造されたのは1600年前後と考えられています。

しかし、この天守は老朽化したため1888年に取り壊され、2004年に伝統工法により再建されています。

地蔵ヶ嶽城という別名は、築城当初の地名から。

大津城という別名は、大洲の前の地名が大津であったことから。

比志城という別名は、城の石垣を造るのが難工事となったため「おひじ」という女性が人柱になったことに由来していると言われています。

福知山城

福知山城
所在地京都府福知山市字内記5
別名横山城、福智山城、臥龍城、掻上城
福知山城は元は塩見氏が築城したと言われていますが、その後、1579年に丹波国を平定した明智光秀により現在の姿に近づいています。

福知山城の天守は明治の廃城令により破却、再建されたのは1986年です。

横山城という別名は、塩見氏が横山氏に改姓したことから。

福智山城という別名は、明智光秀が城を改修した際に改められたもの。

臥龍城という別名は、福知山城が丘陵の先端にあり龍が臥せているように見えることから。

掻上城という別名は、堀を作る過程で出た土を盛り上げて城の基礎としたことからつけられています。

岡山城

岡山城
所在地岡山市北区丸の内2-3
別名烏城(うじょう)
岡山城が築城されたのは1350年の頃。岡山城に天守が設けられたのは関ケ原の戦い直前の1590年代とされています。

1931年に国宝に指定された天守は、1945年の空襲で焼失。1966年に再建されています。

烏城という別名は、天守の外壁に黒漆塗りの板を貼り付け、全体が真っ黒に見えたことから名づけられています。

また、天守には金の鯱が載っていたことから金烏城(きんうじょう)と呼ばれることもあります。

広島城

広島城
所在地広島市中区基町21-1
別名鯉城(りじょう)、在間城、当麻城
広島城の天守は毛利輝元により1592年頃に築造されています。

1931年に国宝に指定されるも、1945年の原爆により倒壊、現在の天守は1958年に再建されたものです。

鯉城という別名は広島城が己斐浦 (こいのうら)という場所にあったことから、鯉(こい)の字を当て「りじょう」と呼ぶようになったもの。

在間城という別名は、同じく広島城が在間庄にあったことに由来しています。

熊本城

熊本城
所在地熊本市中央区花畑町9-6
別名銀杏城(ぎんなんじょう)
熊本城が築城されたのは1470年の頃ですが、1600年に加藤清正により改築が行われ天守が生まれています。

しかし、1877年の西南戦争で天守は焼失。再建されたのは1960年です。

加藤清正が大改修を行った際、場内にたくさんの銀杏(いちょう)を植えます。銀杏の実は銀杏(ぎんなん)で、銀杏(ぎんなん)は戦争時における食料になります。

このことが由来して熊本城は銀杏城とも呼ばれています。

まとめ

天守の外観が全体的にみて黒い城の一覧と、その城の別名や特徴などをご紹介してきました。

全国に城はたくさんありますが、中には想像で造った復興天守や模擬天守もあります。

そこでこの記事では、江戸時代の原型を留めている現存天守と、昔あった天守の図面などに基づいて再建された復元天守に条件を狭めて、主だった10の城の別名や特徴を簡単にお伝えしてきました。

ぜひ、お城巡りに行かれた時の参考になさってください。

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