スポンサーリンク
目次
はじめに
2020年に開催される東京オリンピック。東京オリンピックの出場を目指して多くのアスリートが切磋琢磨しているところですが、その中でマラソン競技の選考方法が明らかになっています。
具体的に、東京オリンピックマラソン競技の選考方法は、MGCシリーズで決定をされることになっています。
では、MGCシリーズとは何でしょうか。
この記事では、東京オリンピックマラソン競技の新たな選考方法である、MGCシリーズの概要をわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
MGCシリーズの全体像とは
まずは、MGCシリーズの正式名称をお伝えします。MGCシリーズの正式名称は、マラソングランドチャンピオンシップシリーズで、MGCシリーズは略称になります。
それでは、MGCシリーズの全体像についてご案内をします。
MGCシリーズは次の順番で開催され、最終的に2020年東京オリンピックマラソン競技の出場選手が決定されます。
MGC出場のための「予選会」
① 指定競技会 ⇒ 2017年夏~2019年春に開催
または
② ワイルドカード ⇒ 2017年8月~2019年4月に開催
に出場して、それぞれの大会ごとに定められた所定の成績を修めると、MGCに出場することができる。
MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)
⇒ 2019年9月以降に開催の予定
MGCは「予選会」で所定の成績を修めた選手が出場できる。
MGCで優秀な成績を修めた 男子2名、女子2名が東京オリンピック代表に内定。
MGCファイナルチャレンジ
(マラソングランドチャンピオンシップファイナルチャレンジ)
⇒ 2019年冬~2020年春に開催
東京オリンピックに出場できる男女各3人のうち、男女3人目を決める大会。
所定の大会で、最優秀の成績を修めた選手が東京オリンピック代表に内定。
ただし、一定基準に達していない場合は、MGCで次点となった選手が東京オリンピック代表に内定する。
東京オリンピック 2020年7月~8月
MGCシリーズは上記でご案内をしたとおり、
MGCと、MGCファイナルチャレンジの
2つで構成をされています。
2020年の東京オリンピックマラソン競技では、男子3枠、女子3枠の出場が認められています。
このうち、
MGCから、原則として男女各2名
MGCファイナルチャレンジから、原則として男女各1名
が選出されることになります。
それでは、まずはMGC出場のための予選会から、その概要についてお伝えをしていきます。
スポンサーリンク
MGCに出場するための「予選会」とは
MGCは、2020年の東京オリンピックマラソン競技の出場選手を決めるための、第1回目ともいえる選考方法です。ただし、MGCに出場するためには条件があります。
MGCに出場するためには、その前提として「予選会」で優秀な成績を修める必要があります。
東京オリンピックマラソン競技の最初の関門が「予選会」で、ここを突破して初めてMGCへの出場が認められることになります。
なお、この予選会も指定競技会とワイルドカードの2種類の大会があります。
それでは、指定競技会とワイルドカードの概要についてお伝えをしていきます。
指定競技会 男子5大会、女子4大会
⇒ 2017年夏~2019年春の2シーズン
ワイルドカード 国際陸連公認大会
⇒ 2017年8月~2019年4月
指定競技会とは
MGCに出場するためには、指定競技会で優秀な成績を修める必要があります。指定競技会は、男子は5大会、女子は4大会です。
また、指定競技会が行われる期間は、2017年夏から2019年春までの2年間となっています。
指定競技会とされたマラソン大会は毎年開催されているので、
男子の指定競技会は延べ10大会(5大会×2回)
女子の指定競技会は延べ8大会(4大会×2回)
になります。
MGCに出場するためには、指定競技会ごとに定められた順位とタイムをクリアする必要があります。
また、男子には10回の機会、女子には8回の機会が与えられるとは言っても、十分な調整が必要なことを考えると、それほど多くに出場できるわけでもありません。
東京オリンピックマラソン競技の、第1関門ともいえる指定競技会は、各選手の戦略の組み立て方が大切になりそうです。
指定競技会の名称と概ねの開催時期
★ 男子5大会
北海道マラソン 8月下旬
福岡国際マラソン 12月上旬
別府大分毎日マラソン 2月上旬
東京マラソン 2月下旬
びわ湖毎日マラソン 3月上旬
★ 女子4大会
北海道マラソン 8月下旬
さいたま国際マラソン 11月中旬
大阪国際女子マラソン 1月下旬
名古屋ウィメンズマラソン 3月中旬
ワイルドカードとは
ワイルドカードは、指定競技会以外の大会ということで、具体的には国際陸連公認大会であること。期間は2017年8月から2019年4月までに開催されるものであること。
そして、MGCに出場するためには、所定の成績を満たす必要があるということです。
MGCとは 男女各2名を選出
指定競技会またはワイルドカードで、所定の成績を修めた選手が出場できるのがMGCです。MGCが開催されるのは、2019年9月以降と見込まれています。
MGCは、東京オリンピックマラソン競技の代表選考レースです。
MGCで優勝をした選手は、自動的にオリンピック代表選手に内定。
また、2位、3位のうち「MGC派遣設定記録」を突破した最上位選手も、オリンピック代表選手に内定をします。
なお、MGC派遣設定記録突破した選手がいない場合は、2位の選手が自動的にオリンピック代表選手に内定をします。
スポンサーリンク
MGCファイナルチャレンジ 男女3人目を選出
東京オリンピックマラソン競技に出場する選手の選考方法のうち、最後の1人を決定するがMGCファイナルチャレンジです。MGCファイナルチャレンジの対象となるのは、2019年冬から2020年春にかけて開催される次の大会です。
★ 男子
福岡国際マラソン
東京マラソン
びわ湖毎日マラソン
★ 女子
さいたま国際マラソン
大阪国際女子マラソン
名古屋ウィメンズマラソン
MGCファイナルチャレンジは、2019年5月に派遣設定記録が決定されます。
男子・女子とも3大会のうち何れかで派遣設定記録を上回ることが必要です。
さらに、その中で最も速いタイムを出した選手が、男子・女子とも3人目のオリンピック代表選手に内定をします。
なお、上記の大会で派遣設定記録を上回る選手が1人もいないときは、MGCで内定を得られなかった次点の選手がオリンピック代表選手に内定をします。
MGCシリーズを実施する理由
東京オリンピックマラソン競技の出場選手を決めるMGCシリーズは、東京オリンピックマラソン競技で初めて採用をされる選考方法です。
どうして、選考方法としてMGCシリーズが実施されるようになったのでしょうか。
これについては、いくつかの理由が考えられています。
では、その理由について、ご紹介をさせていただきます。
理由1 選考方法の明確化
マラソンの場合、競技の特性から「代表選考会」を一つに絞ることができません。また、マラソン大会は距離こそ同一であるものの、コースや時期が異なっていて、代表選手を選ぶ場合の基準に客観性が持てないという欠点がありました。
そうした状況を背景として、過去の選考方法に対しては、選から漏れた選手から異議が唱えられ、悪い意味で世間の注目を浴びたこともありました。
マラソン競技の持つ特性が解消されたわけではありませんが、MGCシリーズを実施することで選考方法に対する透明度が高まることが期待されます。
理由2 準備期間の確保
従来の選考方法は、ルールが確立していなかったため、代表が内定していると言われた選手であっても、最後まで疑心暗義という場合が多かったようです。MGCシリーズでは、男女各3枠のうち2枠については、MGCで決定をされます。
MGC開催の時期については2019年9月以降とされていますが、そこから2020年の東京オリンピックまでは1年近い準備期間を設けることができます。
2020年は、地元東京で開催されるオリンピック。
しかも準備期間がしっかりと作れるのは、選手にとっては大きなアドバンテージになるはずです。
理由3 ファンの注目度の高まり
スポーツの中でもマラソンはとても人気のある競技です。また、マラソンは見るだけではなく、実際に走る愛好者がとても多い競技です。
多くの人々がマラソンの選考方法に注目しているはずで、注目の度合いが高いほど批判も起きやすくなります。
その点、MGCシリーズは従来以上に客観性を重視する選考方法で、かつ、わかりやすい選考方法です。
マラソンファンにとって選考方法がわかりやすいのは、とても大きな魅力です。
今まで以上にマラソンの愛好者が増える可能性も十分にありそうです。
さいごに
この記事では、東京オリンピックマラソンの選考方法として新たに採用されたMGCシリーズについて、わかりやすくを心掛けてご案内をしてきました。ところで、マラソンは競技人口が多いのが特徴ですが、最近のオリンピックで日本人選手はあまり良い成績を残していないようです。
そこで、記事の最後に過去3大会の日本人選手の成績をご紹介させていただきます。
2008年 北京
★ 男子
尾方剛選手 13位
佐藤敦之選手 76位
大崎悟史選手 欠場
★ 女子
中村友梨香選手 13位
土佐礼子選手 途中棄権
野口みずき選手 欠場
2012年 ロンドン
★ 男子
中本健太郎選手 6位
山本亮選手 40位
藤原新選手 45位
★ 女子
木崎良子選手 16位
尾崎好美選手 19位
重友梨佐選手 79位
2016年 リオデジャネイロ
★ 男子
佐々木悟選手 16位
石川末廣選手 36位
北島寿典選手 94位
★ 女子
福士加代子選手 14位
田中智美選手 19位
伊藤舞選手 46位
過去3大会の成績を見ると、入賞したのは2012年ロンドン大会の中本健太郎選手だけ。
最近のマラソンはスピードマラソンとも言われているようですが、残念ながら日本人選手はスピードについていけないようです。
2020年東京オリンピックマラソン競技の選考方法として初めて取り入れられたMGCシリーズは、どのような結果をもたらしてくれるのでしょうか。
マラソンの一ファンとして、とても楽しみです。
スポンサーリンク
スポンサーリンク