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ディスカッションとディベートの特徴と違い
新型コロナウイルスの流行を契機に、様々なことを対面ではなくオンラインで済ますことが多くなっています。それでも、決してなくなることがないのが人の人との関わり合いで、討論で物事を決めることも少なくはありません。
ところで討論は、英語でdiscussionあるいはdebateと表記されるのが一般的です。
では、discussion(ディスカッション)とdebate(ディベート)にはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では最初に一つの例をあげてから、ディスカッションとディベートの特徴と違いについてご案内していきます。
例 大型連休前の家族の討論
大型連休前に家族で過ごし方を話し合う ⇒ ディスカッション
大型連休前に家族で都会に行くか、田舎に行くかを話し合う ⇒ ディベート
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ディスカッションの特徴
ディスカッションは、特定のテーマについて意見を交換して方向性を目指すものです。そして、ディスカッションはさらに次のような特徴があります。
・ ディスカッションは対立することを前提としていない。
・ ディスカッションをするときの意見は主観的なものであることが多い。
・ ディスカッションは自由に発言することができる。
ディスカッションは後でご紹介するディベートと違い、対立という構図ではありません。
したがって、客観性に基づいて相手を説得する必要もありませんし、むしろ主観的な意見が飛び交うことが多くなります
また、ディスカッションでは自由に発言することが基本になります。もっとも、自由に発言できるということは、発言しないで終わってしまう人もいます。
発言する人が少ないと「ディスカス」にならないので、その点には注意が必要です。
ディスカッションは、特定のテーマについて意見を交換して方向性を目指すものと書きましたが、状況によっては結論が出ないことがあるかもしれません。
ディスカッションは自由度の高い討論なので、参加をする人それぞれが意見を出し合うのが望まれます。
そして、自分と同じ考えの人や、違う考えの人の意見を聞くことで、自分の視野を広げたり、考えを深めていくことが大切です。
言い換えると、ディスカッションは自分の意見を伝えることも大切だけど、それ以上に人の意見に耳を傾けるという姿勢が大切になります。
例 大型連休前に家族間で過ごし方を話し合う ディスカッション
4人家族の場合、家族のそれぞれが自由に自分の考えを述べます。その意見に大切なのは主観です。
1人目は山に行きたい。
2人目は海に行きたい。
3人目は遊園地に行きたい。
4人目はどこに行っても混むので家にいたい。
そんなことがあるかもしれません。
そして、自由に意見を出し合う過程で、とにかく外出しようということになるか、もしかしたら家にいようということになるかもしれません。
外出する場合、どこに行くのかという結論は出ていませんが、このディスカッションでは少なくとも方向性は決まってきます。
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ディベートの特徴
ディベートは、特定のテーマについて意見を対立させ結論を導き出すものです。そして、ディベートは次のような特徴があります。
・ ディベートは対立することを前提としている。
・ ディベートをするときの意見は客観的なものであることが多い。
・ ディベートは事前に準備をして発言する。
ディベートは、たとえばAにするか、Bにするかをテーマにして、Aを推す人とBを推す人の2つのグループに分け、対立させたうえで結論を導き出すものです。
ディベートの最大の特徴は、対立の構図を作り議論することです。
意見を対立させて、自分の意見を結論にすることが大切なので、相手を説得するために主観ではなく、客観的に論理を展開させていく必要があります。
また、客観的な論理を組み立てるのであれば、事前の準備がとても大切になります。
また、同じことを相手も考えています。自分の意見を主張すれば、その意見に対しての反論もあるはず。
事前の準備とは、自分の準備を主張するするための論理の組み立てだけでなく、相手の意見を予測し反論ができるようにしておくことも含まれます。
ディベートは、ゲームとして実施される場合があります。
この場合、客観的な論理を展開して、相手を説得することが大切です。
したがって事前準備の段階で、理論の組み立てだけでなく、相手を説得する話法も考えておくことも必要になります。
ゲームの場合は、判定する審判がいます。
この時に判定基準となるのは、話す内容が的確で客観性があること、話法が合理的に組み立てられていること、そして相手に対して説得力があること。
また、ゲームの場合は定められた時間内に終了すること。細かな点では他にもあると思いますが、このあたりが基本になります。
ビジネスの現場では、ディベートをゲームとして実施することもありますが、それはあくまでも実務のためのものです。
ディベートを苦手に感じる人も多いとは思いますが、まずはゲームで慣れておくことも大切かもしれません。
例 大型連休前に家族間で都会に行くか、田舎に行くかを話し合う ディベート
4人家族の場合、2組に分かれてそれぞれの意見を主張します。その意見に大切なのは客観性です。
たとえば、この家族が都会に近い場所に住んでいたとします。
都会に行きたいグループは、家から電車で行けて交通費は〇〇円で済む、泊まる必要もないので宿泊費もかからない。
田舎に行きたいグループは、車で行くので周囲に気を使う必要がない、ホテルの優待券があるので1人当たり●●円で宿泊できる。
客観的な根拠を示し、相手を説得し、自分のグループの意見で大型連休の過ごし方を決める。
家族の中でディベートというのはあまりないと思うので、例としては適切でないかもしれませんが、ここではディスカッションの例と比較していただけたらと思います。
まとめ ディスカッションとディベートの違い
この記事の最後に、ディスカッションとディベートの違いにを簡単にまとめておきます。ディスカッション | ディベート |
テーマについて方向性を目指す | テーマについて結論を導き出す |
対立を前提としない | 対立を前提とする |
主観的な意見が中心 | 客観的な意見が中心 |
思ったことを自由に発言できる | 事前に準備をして発言する |
また、ディベートは対立して結論を導き出すものなので、「相手を言い負かす」といった要素を感じるのも事実です。
ただ、ビジネスの内容によってはディベートの機会があるかもしれません。そうした方は、早めにディベートに慣れておく必要があるかもしれないですね。
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