季節や歴史の話題を中心に気になることをご紹介しています。ぜひ、読んでくださいね。

平成29年度(2017年度)の老齢基礎年金の満額は779,300円

平成29年度(2017年度)の老齢基礎年金の満額は779,300円

公的年金の額は毎年4月から翌年3月までの年度ごとに決まる仕組みになっています。

では平成29年度(2017年度)。平成29年4月から平成30年3月までの公的年金の額はどのようになっているのでしょうか。

率で示すと平成29年度の年金額は平成28年度より0.1%の下落。

国民年金からの老齢基礎年金も、厚生年金からの老齢厚生年金も、平成29年度の年金額は平成28年度より0.1%の下落になります。

※ 平成29年1月27日厚生労働省のPress Releaseによれば「平成29年度の年金額は、法律の規定により、平成28年度から0.1%の引き下げ」と記載をされています。

老齢厚生年金の額は厚生年金に加入していた人の働き方によって異なります。働いている期間が長いほど、働いていた期間の給与や賞与の平均額が高いほど老齢厚生年金は多くなります。

老齢厚生年金の額については上限というものは存在しません。

一方、老齢基礎年金には上限があります。老齢基礎年金の上限の額をいわゆる「満額」と言います。そして老齢基礎年金の満額も平成29年度は平成28年度よりも0.1%の減。

これを年金額で示すと平成29年度(2017年度)の老齢基礎年金の満額は779,300円になります。

スポンサードリンク



なお、老齢基礎年金が引き下げとなるのは平成26年度以来3年ぶりということになります。

では少し細かくなりますが、次に年金額の決まり方についてご案内をさせていただきます。

年金額の決まり方の要素1 年齢


 

 

 

 

 

 

 

 

 

年金額の決まり方の要素は2つあります。その1つが年齢による年金額の決まり方です。

年金は、年齢により年金額計算に対する考え方が異なっています。この年齢区分は「新規裁定者」「既裁定者」の2つになります。

新規裁定者とは、67歳到達年度までの年金受給者。

既裁定者とは、68歳到達年度以降の年金受給者です。

新規裁定者は現役世代に近いということで年金額は賃金に基づき決定されます。一方、既裁定者は現役世代とは年齢が離れているため年金額は物価に基づき決定をされます。

年金額の決まり方の要素2 物価・賃金・少子高齢化

年金額は物価と賃金、そして少子高齢化という3つの要素に基づき決められます。

基本的な考え方として、物価が上がれば年金額は上がる、物価が下がれば年金額も下がる。同様に、賃金が上がれば年金額は上がる、賃金が下がれば年金額も下がることになります。

一方、これと異質なのが少子高齢化です。

少子高齢化で、年金の加入者が少なくなり、年金の受給者が多くなっていく。

年金制度を維持するためには給付の抑制が避けられないということで、少子高齢化に基づく年金額の抑制が行われます。

この抑制がいわゆる「マクロ経済スライド」です。

物価や賃金は、年金額を増額させることもあれば減額させることもあります。しかし、マクロ経済スライドは年金額を減らす作用だけをもたらします。

今後、物価や賃金があがれば年金額が上がる可能性はありますが、どんなに上がってもマクロ経済スライドという年金額を下げる要素があります。

そのため物価や賃金の上昇と比較すると、年金額の上昇は相対的に目減りすることになります。

スポンサードリンク


平成29年度の年金額は平成28年度よりも0.1%の減

毎年度の年金額は、物価、賃金、マクロ経済スライドにより決定されます。

ただし、年金額の決まり方は単純ではありません。

それでは、平成29年度(2017年度)の決定過程についてお伝えをしていきます。

まず、物価変動率は▲0.1%(下落)。

名目手取り賃金変動率は▲1.1%(下落)。

マクロ経済スライドによるスライド調整率は▲0.5%(下落)になります。

本来は新規裁定者の年金額は名目手取り賃金変動率、既裁定者の年金額は物価変動率に基づき決定され、それぞれにマクロ経済スライドによるスライド調整率を適用します。

しかし、ここが年金額改定の仕組みの複雑なところで、上記の考え方にはさまざまな例外が存在します。

平成29年度の状況を再度整理をすると、物価変動率も名目手取り賃金変動率もマイナス。

さらに物価変動率と名目手取り賃金変動率を比較すると、名目手取り賃金変動率の方が物価変動率よりも下落率が高い。

これらの指標をそのまま用いて年金額の計算を行ったとします。

そうすると同じマイナスではあっても名目手取り賃金変動率で計算する現役世代に近い年金受給者の年金額の減少幅が大きく、物価変動率で計算する年金受給者の年金額の減少幅は小さくなります。

年金財政については以前より給付のバランスの問題が指摘されています。

現役世代に近い人の年金額が大きく減少し、現役世代から遠い人の年金額の減少が少ないと、このバランスがますます歪んでしまいます。

そのため、このような場合は新規裁定者も既裁定者とも年金額は物価変動率で計算することになります。

さらに物価変動率、名目手取り賃金変動率ともマイナスであった場合、スライド調整率による年金額調整も行いません。

したがって平成29年度において使う指標は新規裁定者も既裁定者とも物価変動率のみということになります。

では、平成29年度の老齢基礎年金はいくらになるのでしょうか。

計算の要素は、平成28年度の老齢基礎年金の満額と物価変動率の▲0.1%となります。

平成28年度の老齢基礎年金の満額は新規裁定者も既裁定者も780,100円。ただし、平成29年度の老齢基礎年金の満額を求める場合、この数値を使うことはありません。。

なぜなら780,100円は端数を処理して100円単位としたものです。この数値を使って平成29年度の老齢基礎年金の満額を求めることはできません。

平成29年度の老齢基礎年金を求めるときに使う数値は大雑把に言えば「平成28年度の老齢基礎年金の満額と物価変動率の▲0.1%」です。

でも、この記事では本来の考え方で平成29年度の老齢基礎年金の満額を算出したいと思います。

平成16年に年金法の大きな見直しが行われて老齢基礎年金の満額は780,900円とされました。

そして、その後の各年度の老齢基礎年金の満額は780,900円に改定率をかけて計算することになりました。

では、平成28年度の780,100円はどのようにして決められたのでしょうか。

平成28年度の改定率は0.999です。そのため、平成28年度の老齢基礎年金の満額は、780,900円(平成16年度の額)×0.999=780,119.1円。端数処理をして780,100円となっています。

平成29年度における老齢基礎年金の満額も平成16年度の額に改定率をかけて計算をすることになります。

では、その改定率はどうなるのでしょうか。

平成29年度の改定率は、前年度(平成28年度)の改定率0.999に、今回公表をされた前年の物価変動率0.999を乗じて求めることになります。

0.999(前年度の改定率)×0.999(前年の物価変動率)=0.998(平成29年度の改定率)

したがって平成29年度(2017年度)における老齢基礎年金の満額は

780,900円×99.8%=779,338.2円≒779,300円

になります。

※ 法律の見直しにより年金額は原則として円単位で計算することになっていますが、老齢基礎年金の満額については従来どおり100円単位となっています。

※ マクロ経済スライドについて将来的には適用がより厳格化される見込みですが、平成29年度については従来どおりの考え方で適用の可否を決定します。

さいごに


 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成29年度の老齢基礎年金は平成28年度よりも0.1%の減。

具体的な金額で示すと平成29年度(2017年度)の老齢基礎年金の満額は779,300円

また、これを月単位にすると月額は64,941円(779,300円×12分の1)。

では改めて平成28年度と平成29年度を比較すると

平成28年度老齢基礎年金の満額 780,100円(月額65,008円)

平成29年度老齢基礎年金の満額 779,300円(月額64,941円)

年額で示すと、平成29年度老齢基礎年金の満額は前年度よりも800円の減額。

月額で示すと、平成29年度老齢基礎年金の満額(月額)は前年度よりも67円の減額。

金額で確認する限り、それほどの減額ではないことがわかります。もっとも金額にかかわらず年金が減るというのはイメージとしては決してよくはありません。

また現実問題として今後の年金額はマクロ経済スライドで相対的に目減りをしていきそうです。

公的年金だけでセカンドライフを過ごすのはますます厳しくなっていくようですね。

※ 年金額が引き下げになるのは平成29年4月分からです。一方、年金の振り込みは年6回で原則として偶数月の15日に前月分と前々月分が支払われます。したがって平成29年4月分と5月分の支払いは平成29年6月15日(木)に行われます。


スポンサードリンク

関連記事

ナビゲーション