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国民年金第3号被保険者とはどんな仕組みなの?

国民年金第3号被保険者とはどんな仕組みなの?

この記事では、国民年金第3号被保険者とはどのような仕組みなのかについてご案内をしていきます。

ところで、国民年金第3号被保険者とはどのような法律で定められているのでしょうか。国民年金第3号被保険者について規定をしている法律は国民年金法になります。

その国民年金法第7条第3号に規定されているのが、いわゆる第3号被保険者です。

まずは、その条文を要約でご案内すると

第3号被保険者とは、第2号被保険者の配偶者であって主として第2号被保険者の収入により生計を維持するもの。

また、年齢については20歳以上60歳未満のものと規定されています。

そこで、次に第2号被保険者について確認すると、第2号被保険者は国民年金法第7条第2号に規定をされています。

こちらについても要約でご案内すると、第2号被保険者とは厚生年金保険の被保険者であると規定をされています。

つまり国民年金第3号被保険者とは、原則としては厚生年金保険に加入している人に扶養されている配偶者である事が分かります。

そこで、この条文などを前提として国民年金第3号被保険者とはについて具体的にご案内をしています。

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第3号被保険者とは 性別、年齢、国籍・国内居住要件

国民年金第3号被保険者の仕組みの中で、まずは性別、年齢、国内居住要件についてご案内をしていきます。

性別については、特に定めはありません。男性でも女性でも第3号被保険者になることはできます。

もっとも、女性の第3号被保険者が約950万人いるのに対して、男性の第3号被保険者は約10万人。

国民年金第3号被保険者の仕組みが作られたのは昭和61年4月。この当時から国民年金第3号被保険者のことを「サラリーマンの妻」という言い方をすることが一般的でした。

もちろん、この表現は正しくない言い方ですし、最近ではこの言葉そのものを聞くことは少なくなっていますが、実態としては現在でも第3号被保険者は圧倒的に女性が多いようです。

ただ、「イクメン」の言葉の定着とともに、男性の第3号被保険者はこれからは増えていくかもしれないですね。

次に年齢です。

国民年金第3号被保険者については年齢要件があります。それは前述のとおり20歳以上60歳未満です。

たとえば、男性が会社員で第2号被保険者。女性がその夫に扶養されている第3号被保険者だとします。

この夫婦が60歳を過ぎたら扶養関係はどうなるのでしょうか。ここでは、ご夫婦の年齢を夫も妻も61歳と仮定してみます。

この場合、夫は第2号被保険者になります。でも、妻は既に60歳を超えているので第3号被保険者にはなりません。

年金に関していえば、この場合の妻は既に夫の扶養ではないと考えることができます。

もっとも、社会保険の扶養については年金だけでなく医療もあります。

高齢になると医療保険は「長寿医療制度」(後期高齢者医療制度)に切り替わるものの、その年齢は原則75歳。

この事例は夫婦ともに61歳ということですから、医療保険で考えれば夫は「扶養者」、妻は「被扶養者」という関係が成立します。

社会保険制度の中で、年金制度で妻が扶養でいられるのは60歳までであるのに対して、医療保険制度では夫が健康保険に加入を続ける限り、妻は上限75歳まで扶養でいられることがわかります。

では、この項の最後に国籍と国内居住要件についてご案内します。

まず日本の年金制度には国籍要件はありません。つまり外国人の方であっても一定条件に当てはまれば日本の年金制度は強制加入。外国人であっても第3号被保険者になることはできます。

また、第3号被保険者には国内居住要件もありません。

たとえば、会社員の夫が日本の会社に籍を置きながら海外赴任を命じられて、妻も一緒に行く場合。

基本的に夫は第2号被保険者のままですし、妻も第3号被保険者の身分を有しながら海外で生活することになります。

第3号被保険者とは 生計維持要件

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国民年金第3号被保険者になるには、その配偶者である国民年金第2号被保険者により生計を維持されていることが必要になります。

では、生計維持というのはどのようなことなのでしょうか。

生計維持関係については、国民年金法とは別に認定基準というものがあります。

ここでは、その中で主だったもののご案内をしますが、あくまでも「ガイドライン」。実際の取り扱いについては個別判断になることもありますのでご了承ください。

では、生計維持要件の概要をお伝えします。

第2号被保険者と同一世帯に属している場合

認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者である場合は180万円未満)かつ、第2号被保険者の年間収入の2分の1未満

これが、第2号被保険者と同一世帯に属している場合の要件で、この条件を満たしていれば第3号被保険者になることができます。

また、第2号被保険者の年間収入の2分の1未満には該当しないが、第2号被保険者の年間収入を上回ることなく、かつ、第2号被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認められるときも第3号被保険者になることが可能です。

もっともこちらは原則の例外なので、確実に第3号被保険者になれるわけではありません。

第2号被保険者と同一世帯に属していない場合

認定対象者の年間収入が130万円未満(認定対象者が障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者である場合は180万円未満)かつ、第2号被保険者からの援助による収入額より少ない場合。

生計維持要件は、同一世帯に属していない場合でも認められることは往々にしてあります。しかし、生計維持要件の原則とは言えないので、その判断は個別対応になることが多いようです。

ここまで、ご案内をしてきたのは「国民年金法による被扶養配偶者の認定基準について」の概要です。

ただし、これだけではなくさらに「国民年金法による被扶養配偶者の認定基準の運用について」というのがあります。

こちらについては、「国民年金法による被扶養配偶者の認定基準について」をさらに詳細にしたものなので、記述は省略させていただきますが、たとえば「事実婚」関係の取り扱いが記載されていることからもわかるとおり、まさに原則の例外を規定したものといえます。

※ 事実婚であっても一定条件を満たしていれば第3号被保険者になることは可能です。

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国民年金第2号被保険者とはどのような人なの

国民年金第3号被保険者とは、国民年金第2号被保険者の配偶者であって主として第2号被保険者の収入により生計を維持するものと記載をしました。

また、国民年金第2号被保険者とは厚生年金保険の被保険者であるともご紹介をしてきました。

では、国民年金第2号被保険者とは、厚生年金保険の被保険者とはどのような人なのでしょうか。

従来、厚生年金保険の被保険者は、民間会社に勤める会社員。

これが一般的な認識でした。

そこで、厚生年金保険の被保険者の上位の概念として「被用者年金」という考えが存在しました。

被用者年金には4つのグループがあります。

それを法律名で示すと「厚生年金保険法」「国家公務員共済組合法」「地方公務員等共済組合法」「私立学校教職員共済法」になります。

従来、それぞれの制度はまったく別個のグルーぷとして認識をされてきています。

ところが、平成27年10月にいわゆる「被用者年金一元化法」が施行されることにより、それぞれの法律は従来どおり存続するものの、考え方としては法律上4つのグループを一つのグループに集約することになりました。

つまり平成27年10月以降は、国家公務員、地方公務員、私立学校の教職員も法律上は厚生年金保険の被保険者ということになります。

法律の条文を読むと、国民年金第2号被保険者とは厚生年金保険の被保険者であると記載をされているので、少しばかり悩むところですが「被用者年金一元化法」の施行により、厚生年金の被保険者の範囲が広がったと考えていただければと思います。

この点に関しては、条文の内容が変わっているとはいえ、その内容は従来と変わっていないということになります。

さいごに 国民年金第3号被保険者の注意点

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国民年金第3号被保険者は国民年金第2号被保険者の被扶養配偶者です。

ここで注意をしておきたいのが第2号被保険者の年齢要件です。

自営業者などが加入する国民年金第1号被保険者と国民年金第3号被保険者には20歳から60歳までという年齢要件があります。

では、厚生年金には年齢要件はあるのでしょうか。現在、厚生年金に加入する年齢の上限は70歳になっています。

では、厚生年金に加入する夫が66歳で、扶養されている妻が58歳であるとき、この妻は第3号被保険者になるのでしょうか。

先に答えを書くと、この場合の妻は原則として第3号被保険者にはなれません。

それは、厚生年金の被保険者の上限は前述のとおり70歳ですが、第2号被保険者でいられるのは65歳までという規定があるためです。

この場合の夫は、65歳までは厚生年金被保険者であり、かつ、国民年金第2号被保険者となります。

しかし、この夫が65歳以降だと70歳までは厚生年金被保険者でいられるものの、国民年金第2号被保険者にはなりません。

第3号被保険者はその前提として第2号被保険者がいることが絶対条件となります。既に夫が第2号被保険者でない以上、妻は第3号被保険者になることもできません。

では、妻はどうなるのか。

年金制度では60歳までは強制加入ですから国民年金第1号被保険者になるか、あるいは妻自身が厚生年金の被保険者になるのか。

どちらかになります。

ただ、この仕組みにも例外はあります。

この事例で夫が65歳になると原則としては第2号被保険者ではなくなります。

ただし、この夫自身に老齢給付の受給資格がない場合は、受給資格を得るまでは第2号被保険者としての身分も有することになります。

もっとも、65歳になっても受給資格がない人は、決して多くはありませんのでこの例外に該当する人はとても少ないように思われます。

国民年金第3号被保険者は昭和61年4月に制度がスタートしました。第3号被保険者という存在が生まれてから既に30年以上が経過をしています。

歴史が長ければ長いほど、一つの側面として制度疲労という問題が浮かび上がってきます。

実際のところ国民年金第3号被保険者という制度に対しては批判も多く、その批判が少しずつ積み上がっているようにも見受けられます。

もしかしたら、今後、国民年金第3号被保険者という制度に対して抜本的な見直しが入る。

そうした可能性もあるのかなと、個人的には思っています。


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